営業で使える心理学|実践すれば成績が上がるのも必然

営業で使える心理学について。営業の世界においては見た目が良かったり人とのコミュニケーション能力が高い人ほど、営業成績が良いと思われがちですが、トップセールスマンと言われるほど、実際に会って見ると意外と見た目は地味だったり、話し上手ではなかったりします。

実はトップセールスマンの中には相手の心理をうまく見抜いて商談を進めるテクニックを使っている人が非常に多いのです。今回はその営業において使える心理テクニックをいくつかご紹介します。

 

営業で使えるビジネス心理学10選

 

最初に簡単な要求を「フットインザドア」

フットインザドアとは最初は簡単な要求をのんでもらい、徐々にこちらの目的である要求を飲んでもらうために段階的に受け入れてもらう手法です。

例えば新聞の勧誘でよく使われる、最初の1ヶ月はお試し無料などとまずは気軽に購読してもらい、いつのまにか購読者になっているというのもその手法の一つです。

 

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最初に高い要求を「ドアインザフェイス」

最初は高い要求からスタートし、徐々に相手のハードルまで下げて上げる手法です。例えば、ブティックなどでお客に対して店員さんが初めは最も高額な服を持ってきて、お客にとてもお似合いですよなどとおだてますが、お客が金額を見て躊躇した際に予算感を把握し、それよりも若干安い服を持ってきます。

そうして繰り返しているうちにお客は最終的には自分の予算に合った服を選ぶことになります。

 

 

大衆心理「バンドワゴン効果」

バンドワゴン効果とは、大衆心理をうまく使った手法で、例えばよく街中で時計やベルトのワゴンセールスで人だかりがあるとつい自分も覗きに行きたくなりますよね。

この心理をうまく活用した事例として、映画などで「全米が泣いた!」とか、食費などで「10秒に1個売れています!」などと訴求することで、それだけ多くの人が支持しているなら間違い無いという安心感を持たせ購入させるわけです。

 

 

共通を「ラポールトーク」

これは営業を行っている人なら必ず経験があると思いますが、新規セールス先で担当者がたまたま知り合いだったり、もしくは友人の知り合いだったりした場合、セールスは高確率でうまく運ぶはずです。

これは人は自分のよく知る、もしくは考え方が共通している人を信用するということです。ですので、この心理をうまく使って、セールスの際はすぐに商品の話をせずに、まずは共通の話題を探します。

もし自分が時計が好きな場合、その方が良い時計をしていたらその時計を褒めてあげて時計の話をするとか、その人が日に焼けていたなら、ゴルフかマリンスポーツをされている可能性が高いと思われますので、事前にそれらのスポーツのことを多少でも勉強しておくことも武器となるでしょう。

 

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「相手の真似」ミラーリング効果

これは異性と親しくなるためにも使えるテクニックです。ミラーリング効果とは、相手が腕を組んだり、足を組んだ時に自分もあえてそのようにすることで、相手と同調し、相手に好意を持ってもらうための手法です。

人は自分を真似て行動する相手に対して自分に好感を持っているのだと感じ、それに対して自分も好感を持つのです。しかしあまりやりすぎると逆効果になりますので、使いすぎに注意しましょう。

 

 

相手の言葉の真似「バックトラッキング法」

これはミラリーング効果とも似た効果ですが相手の言葉をオウム返しのように繰り返すことで、相手の懐に入ることができます。

お客が、その商品の悪いところを口にしたら同じように繰り返し、良いところを口にしたら同じように繰り返すことで、自分に対して必ず親近感を抱くはずです。

 

 

肯定を「イエス・バット法」

これは営業の仕事をしている方ならおそらくほとんどの方が耳にしたことがあるでしょう。例えば相手があなたの提案した商品を否定したとします。そうしたらまずその言葉を否定せず、あえて肯定しましょう。

これは先にあげたミラーリング効果とバックトラッキング法と組み合わせて使うようにします。そしてそのあとにただしこういう考え方もありますよというように優しく否定して諭すのです。

一度同調したあなたに対して好感を持っている相手はきっとあなたの言葉を真摯に受け止めるはずです。これは主君に対して臣下が諫言することに似ています。

 

 

相手を素直に「オープンクエスチョン」

オープンクエスチョンとは相手がたに色々提案した挙句、結局、最終的に採用に繋がらなかった時に、相手に対して、率直にどのようなものを求めているのか、どのようにして欲しいのかを問う方法です。

散々時間と労力を使って色々提案してくれたあなたに対して、相手は素直に自分の気持ちを話さざるを得なくなります。あなたはその言葉に従って提案を進めていけば、最終的には購入に繋がるはずです。

 

 

相手に選択肢を「クローズドクエスチョン」

これはオープンクエスチョンとは反対に、相手がなかなか心を開かない、または口数が少ない担当者の場合に有効で、あなたは相手の望むものを仮定していくつかの選択肢を設けたら、それを相手に問うだけで答えにたどり着きます。

例えば相手が、目の前の高級車が欲しいが予算的に届かず、それを言い出せないと仮定した場合、分割購入へ導くとします。

その場合はあえて予算的に難しいかは問わず、もし購入するとしたら分割という方法もありますが、どちらがよろしいでしょうかなどという2択の質問を投げかけてみるわけです。これによってお客の心理的不安が解消され、購入へと繋がるわけです。

 

 

成功事例を「プラシーボ効果」

これは社内の営業マンの意識を変えるために有効な方法です。営業マンは断りを受けると自分の売る商品に自信が持てなくなってしまい、お客の前でも自信がなく、断りを受けるとすぐ諦めてしまう悪循環に陥るのです。

これを防ぐために、社内では営業マンに対して定期的に商品のストロングポイントや成功事例などを説明し、この商品は良い商品なんだということを刷り込むことでお客の前でも自信を持ってセールスすることができ、もし断りを受けても多少のことではへこたれなくなります。

 

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以上のようにお客の心理行動を知ることで、営業成績を上げることは可能です。また、相手の心理を知ることでこちらが優位になり、自信を持って行動することができます。

営業でなかなか芽が出なくて、自分はこの仕事に向いていないんじゃないかと思っている方はぜひ実践してみてくださいね。