現状維持が好きな人の心理的特徴とは?

現状維持が好きな人の心理的特徴について。あたたの周りに、「あの人は才能があるのにどうしてもっと上を目指そうとしないのだろう」とか、「この選択肢の方が絶対幸せになれるのに」と思う人はいませんか?

普通なら人は自分が幸せになる方向へと歩んでいくのに、それをしない人というのはどんな心理が働いて今に至っているのでしょうか。直接は聞きにくい「何故」を解き明かしてみましょう。

 

現状維持が好きな人の心理的特徴

幸せを追求すること自体がつらい

普通、幸せを追い求めるのは人ならば誰でもしたいことだと思えます。ですが、中には今より良くなる確率が高いのに、あえてその選択をしない人もいます。これは万が一より悪くなった場合を考えてしまうことからそうなる人もいますし、実際過去にそうなってしまった経験があることが影響している人もいます。

例えば、長年付き合っている病気があるとして、医者や薬を変えればその症状が和らぐ可能性があるとしましょう。でもこれをしない場合、本人は医者を変えることを面倒に思っています。

 

現状のつらさ、不幸に甘んじて、幸せ追求に疲れています。疲れる理由としては、医者探しをしなくてはならないこと、立地的に自分が通える場所であること、その医師に一から自分の症状を説明しなくてはならないこと、人間関係も一から構築していかなくてはならないことなどがあげられます。

その医師が自分と相性が良いかわからないという不安も相まって、我慢できる症状ならこのままでいいやと考えてしまいます。薬の場合も同じで、特に漢方薬となると効果が出るまでに数週間服用する必要があるものもあります。

それ自体を面倒だと感じ、症状改善に努力をするくらいなら今の緩い不幸の中にいる方が楽だと感じてしまいます。または、過去にそうした経験があって、それなのに思ったように効果が出なかったという経験がある場合は、良くなる確率が高いにもかかわらず余計に新たな試みに億劫になってしまいます。

 

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確信がないと次に踏み出せない

現状維持を好むというのは、変化を怖がるのと同意語です。たとえそれが良い変化になるかもしれないとわかっていても、それが100%絶対にそうだとわかるまでは足を踏み入れません。

今という現状は確固たる事実であり認識しているものであるのに比べ、その先というのは誰にもわからない未知の領域だからです。人は小さなことならやっていくのですが、それが大きな決断となるとそれがたとえ幸せな道であろうと躊躇します。

 

その代表例が結婚ですね。一般的には結婚とは幸せなものだと認識されていますが、人生を変えるそれは果たして自分にとっても相手にとっても良いものなのだろうかと必要以上に悩んでしまうものです。

それを考えていたらいつまで経っても大きな変化は受け入れられないのですが、軽く済ませることができないのが人間という生き物です。この心が人より大きく動いてしまうのが、現状維持を好む人です。

結婚でなくとも小さな変化を怖がる傾向があり、それを本人が潜在意識の中で思っていると自覚症状がない場合もあります。より幸せになるにはどうしたらいいか、自己分析をすることで道がやっと見える場合があります。道が見えないのならその道を選択することもできないため、周りがますます不思議に思ってしまう要因となります。

 

 

期待より損失の方を大きく捉える

人は、多かれ少なかれ期待して得られたものよりも、期待して損失した物事の方を強く記憶します。それはもちろん悪い記憶であり、できればこれを避けたいと思います。そうしてできるのが現状維持という方法。

今の状況よりより良くなると期待して一歩踏み込んだのに、それがもし悪かったならショックだという場合を考えると、それにはなかなか勇気がいるものです。もし期待した通りになれば良いけれど、そんなことはわからないとなればやっぱり今まで通りでいいよねという決断を下します。

 

例としては、恋人と旅行に行くことがあげられます。旅行自体は楽しみで期待値も上がるけれど、苦手なバスに乗って酔ってしまったらどうしよう、そんな思いをしてまで行きたいと自分は思うのか、などと考えてしまうと、楽しみを得ることよりも不安を避ける方を選んでしまいます。

もしこのような考えを好まないというのであれば、旅行ではなくもっと身近で気軽にできることから始めるべきです。それで良い経験を少しずつ積み上げていけば、その経験則から心は変化は安心できるものだと判断するようになります。

 

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デメリットに対する想像力が豊か

良いイメージを持つことは、それだけ期待しているという意味です。ですが、期待ばかりしてはそれが外れた時に防御力がゼロとなり、自分の心をショックから守ることができません。そのため活躍するのが、デメリットが発生した事態に備えることです。

ネガティブイメージはあまり良い意味として認識されていませんが、悪いことをあらかじめ想像しておくことで、本当にその事態になった時に備えることができます。しかし、これが過ぎるとやはり良いとは言いにくく、何かにつけて今にとどまった方が良いという判断を下しがちです。

最も安心できる場所にいたいという人間に備わった本能が強い場合は、デメリットに対する想像力が豊かで現状維持を好む原因となります。その分自分を守ることには成功しますが、幸せを追求する選択としては間違っていることも多々あります。

 

 

まとめ

現状維持を好む傾向が強い人と弱い人はいますが、どんな人の中にもこの心理は働きます。それが強いか弱いかというだけのことです。現状維持を好むと周りから思われるような人は、たとえ未来に幸せが待っているとしても、不幸になることの方がよっぽど怖いと思ってしまいます。

その結果、身動きがとれず、確実性がある今を大事に生きます。あまりに変化を求めないのも幸せを逃してしまっているもったいないことなので、そこから脱却したいなら勇気を持つことが必要になります。

しかし、難しいのは無理をして変化を受け入れた場合、それがストレスになり幸せから遠のくケースもあるということ。自分がどのくらい不幸を怖がっているかを理解し、小さなことからアプローチしていくのが良いでしょう。

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