真面目な人の心理的特徴とは?

真面目な人の心理的特徴について。職場で真面目が売りの人はいませんか?何をするにも礼儀正しく、常に正しくあろうとしている人は、どうして毎日そのように振舞えるのでしょうか。

自分にメリットはあるのか、疲れないのか、もともとそんな性格だったのか、気になってもなかなか聞きにくいですよね。ここでは、真面目な人の傾向や、何故正しくあろうとするのか、それにまつわる言動の心理についてご紹介していきます。

 

真面目な人の心理的特徴

誰からも叱られたくない

もともと真面目な性格だった人とは少し違うのですが、幼少期から親が厳しかったり、厳しい習い事をしていたりすると真面目一辺倒になる人がいます。理由は叱られなくないから。

叱られたり怒られたりして嬉しい人はいませんが、それを普通の人より怖いもの、嫌なものだと思っています。自分が無価値に思えるので、自己防衛をするために常に叱られない無難な位置にとどまろうとします。

だからこそルールは必ず守り、挨拶は何が何でもするなどの行動に出ます。中には、叱られる恐怖から挨拶は自衛隊並みという人も。ここまでされると相手は同じだけの熱意の挨拶を返さねばと強制的なものを感じたり、その威圧感からその人のことがよりわからなくなります。その裏には、子どものことからしみついた叱られないための予防線があったのです。

 

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正しくあれば誰からも否定されない

正しいことは正しい。そして論破もできない。だから真面目な人は常に正しくあろうとします。他人から否定されないよう、自分を傷つけられないようにするには、正しくあるのが最も正しいからです。

具体的な言動では、仕事で誰もがしなくなった形骸的ルールをずっと守っているとか、他人の脱いだ靴をそろえておくとか、率先して掃除をするなどの行為があります。実は心は諸刃の剣で、チクッと刺されただけで崩れてしまうのかもしれません。

 

だから誰からも文句が言われないように真面目であろうとし、自分が多少損をしてもそれくらいは良いと思えます。その結果、残業を任されてしまったり、頼みやすい性格だと思われて良いように使われてしまうこともあります。

それでも、自分のやったことや自分自身を否定されるよりはマシだと思うので、本人的にはそこまで嫌だとは思っていないケースもあります。正しくあるのは自分を守る完璧な要塞なのです。

 

 

周りに合わせることができない

真面目なのは良いことですが、それが行き過ぎると空気が読めない人と言われるようになります。真面目を崩してフランクになることができず、周りに合わせることが苦手なのです。

例えばアットホームな会社なのに自衛隊のような挨拶をずっと繰り返し、相手の嫌気に気づかないような人がそれに当たります。自分のペースを崩すことが許せず、馴染むことに違和感を覚えます。

 

かなりお堅い仕事であれば向いているのでしょうけれど、そうでないならその人の言動は周りにとっては正しさの押し売りでしかありません。最初は気持ちの良い人だなという印象を与えられるのはメリットですが、それがずっとそのままだととっつきにくいものがあります。

でもそれはその人の苦手分野だとして心理を読むと理解できなくもないですよね。周囲の目を気にして自分が誰からも叱られないようにしているにもかかわらず、周囲に馴染むことができないというのはなんとも皮肉なものです。周りからしても、挨拶をきっちりしっかりしてくれるのは悪いことではないので注意できません。正しいから治させるのは難しいのです。

 

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真面目であれば報われると知っている

特に学生時代は、真面目であれば良い高校、良い大学に行け、成績が良ければ先生にも親にも褒められます。その成功体験を持っている人だと、そのまま社会に出ても真面目であろうとします。

そうすれば、最終的には良い結果が待っていると知っているからです。仕事となるとそれが本当にそうなのかは微妙なところですが、今まで積んできたものを一度崩すのが怖いからずっと真面目でい続ける人もいます。

 

真面目でなくなるということは、その人にとってそれまでの積み重ねを無碍にすると同等なことなのです。視野が狭いとも言えますが、だからこそ自分のその弱点に気づいていません。

人は一度何かで成功体験をしたらそれをまた味わいたくなります。その時と同じ方法を繰り返すことでより良い未来になると知ってしまうと、その路線から外れることが怖くなってしまうのです。

 

 

ひどく傷きたくない

過度に真面目になってしまった人の中には、特に幼少期に心に傷を負った場合があります。不真面目だったから怒られ、それがいまだに心の傷として残っているというようなケースです。

本当は不真面目だったからというより多少のやんちゃであったとしても、本人の中でちゃんとしなきゃという心理が働き、その「ちゃんと」は真面目に変換されたのです。成功体験があれば失敗経験もあります。

 

そのような過去の失敗体験を二度と繰り返したくないという深層心理が働き、それが真面目な人の場合成功体験と結びつくことがあります。だから余計に真面目であろうとするのです。

傷つかずに済み、しかも良い方向へ向かっていくのなら真面目であろうとするのが最も正しいと判断しています。いわば一石二鳥であり、真面目に仕事をして人より「ちゃんと」していれば、周りからの評価も上がり自分が傷つかずに済む最強の生き方なのです。

 

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まとめ

ここまで真面目一辺倒な人がとる言動の「何故?」を見てきましたが、いかがでしたか?身近にそのような人がいる場合、このうちのいくつかに当てはまっているかもしれません。

心理的には、臆病から来る言動だと言えます。周りからすればもっとラフに生きればいいのにとか、肩がこらないのかなあと思うこともしばしばですが、中身を探っていくと納得できることもあるのではないでしょうか。

真面目すぎて困っていても、それが正しいから注意できないというのが真面目な人の特徴です。その人の周りは常に正しさを見せられているので、自分の正しくない部分が際立つことから苦手だなと思われることも珍しくありません。その人の言動の裏に隠された心理を知れば、より良い関係を築いていける可能性は上がります。