会社に1人や2人ぐらいは、必ずプライドの高い人がいます。プライドが高い人は扱い方が難しく、とてもめんどくさい存在です。そんなプライドの高い人とは、どのように接していけばいいのか？プライドの高い人の心理と、その対処方法を説明します。
プライドの高い人の心理と対処法
プライドと聞くと、一見、いい意味のように捉えることもできますが、本来の意味は悪い意味なのです。プライドは英語で”pride“と書きますが、もともとの意味は、うぬぼれ、高慢、自慢などといったネガティブな意味を持ちます。
いい意味でのプライドは、日本だけで使われているようです。そんな悪い意味でのプライドの高い人は、時に非常に迷惑な存在にもなります。そういった人達の心理は実は、意外なのです。
プライドの高い人は、自分に自信が無い
自分に自身があるほうが、プライドが高くなるかと思いきや、逆で、自分に自信が無いほうがプライドが高くなってしまいます。それには、その人物の育ってきた環境に大きく由来します。
幼少期に、親に厳しく育てられた経験があると、プライドが高くなる傾向にあります。または、いじめられた経験がある場合なども、社会人になってから「プライドが高い人」と周囲に思われてしまうことがあります。
幼少期の経験から、自分に自信を失うと、心の自己防衛機能が働き、大人になってからプライドが高くなるのです。そもそも、「プライドが高い」というのは、周りから見た結果であって、自らが「プライドを高くしよう」などとは思っているわけではありません。
過去の心の傷を守るためにいくえにも張り巡らされた心のバリアが、周囲から見ると、「プライドが高い人」という風に思われてしまっているのです。
プライドが高い人はなぜ厄介なのか
プライドの高い人が、周囲に迷惑をかけないことはありません。集団で仕事や生活をするうえで、必ず、プライドの高い人がいると、なにかしらのひずみが生じます。
それは、プライドが高い人は、「簡単に他人を嫌いになる」傾向があるからです。
簡単に他人を嫌いになるのは、自分のプライドを守るがゆえなのです。実は、プライドが高い人ほど、人に嫌われることを恐れています。その裏返しで、自分が相手を嫌いになるのです。
どういうことかというと、それにもまた、心の防衛機能が働いています。プライドの高い人は、相手に嫌われるということは、自分の心が傷つくことだと思っています。
自分が傷つきたくないために、先に相手を嫌いになるのです。「自分が相手を嫌いなのだから、それによって相手から嫌われるのは当たり前、だから、自分自身を否定されたわけではない、よって、プライドは傷つかない。」という論理構成になっているのです。
つまり、「自分は相手に好意を一方的に寄せているが、相手からは嫌われている」という状況は、絶対に避けるべきだと思っているのです。こういった心理が常に働いているので、「周囲と打ち解けにくく、常に敵対心をもった人」と周りからはめんどくさがられます。
プライドの高い人の扱い方
以上説明したように、プライドの高い人は非常にめんどくさく、扱い方に困ります。どのように扱っていけばいいのでしょうか。
それにはまず、プライドの高い人が一番恐れていることを理解する必要があります。先に述べましたように、プライドの高い人は、人に一方的に嫌われることを恐れます。
この、「一方的に」というのがポイントで、双方が嫌いあっている状況というのは、プライドの高い人にとっては問題無いことなのです。プライドの高い人は、自らが率先して先に相手を嫌うことによって、自分が一方的に嫌われるという状況を避けているのです。
この状況を回避するために、周囲の人間は、プライドの高い人に先に嫌われる前に、「自分は敵ではないよ」とメッセージを送ってあげることが必要です。
それには、プライドの高い人を「おだてる」のが一番いい方法です。
プライドの高い人を褒めたり、おだてたりして、認めてあげるのです。これは、親が子に注ぐ無償の愛に似ています。プライドの高い人は、親からの無償の愛を注がれた経験がありません。
だからこそ、常に不安な心理にいます。周囲の人間が、その人物を認めてあげれば、プライドの高い人から敵をみなされることななくなるでしょう。
たとえば仕事で、プライドの高い人が喋っている論理がメチャクチャだったとしても、頭から否定はせず、まず、話を認めてあげて、本人が間違いに気づいてもらうように話を誘導することが必要です。
「自身で間違いを気づいた」という思い込みができれば、本当は他人が間違いを指摘したのだとしても、その人が敵対視されることはありません。
まとめ
周囲にプライドの高い人がいると非常にめんどくさいです。プライドの高い人には、「自分は味方ですよ」と積極的なメッセージを送らないと、すぐ攻撃されてこちらが傷ついてしまいます。
一番は、近づかないのがベストなのですが、会社などで仕事をしているとそうもいきません。プライドの高い人の心理を考えて、うまくコントロールしていくことが重要です。
