音の周波数の癒やし効果|身体や心への影響は?

音の周波数の癒やし効果について。音の振動が身体や心に影響を与えることが近年研究されています。音は、ある速さで空気が振動する現象ですが、その振動の速さを数値で表したものが周波数「Hz(ヘルツ)」です。たとえば、1Hzなら1秒間に1回の振動があります。5Hzなら1秒間に5回振動するということです。

音響粒子のことをフォノンと呼び、原子のまわりで小さく振動しています。この振動は波となり、本質的に音波と同じ性質を持っています。この振動が水や空気の振動、音波として伝わり、われわれの耳に音として認識されます。

 

音の周波数による癒やしの効果

音の周波数と人間の感情や心理との関係を、音楽によって癒やす効果を提唱している学者がいます。提唱者はレオナルド・G・ホロウィッツという博士で、行動科学、公衆衛生、自然治癒の分野の研究で国際的に知られている人物です。

ホロウッツ博士は音の周波数が人間の身体や心理とシンクロしていると考え、音楽周波数の癒やしの効果を研究しました。正式に認められてはいませんが、世界中で話題となっています。それを「ソルフェジオ周波数」といいます。

 

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ソルフェジオ周波数の癒やしの効果

古代ソルフェジオ音階は、396,417,528,639,741,852(Hz)の周波数で表される音の並びで、この数字は、旧約聖書の「民数記」の七章十二節からはじまる部分に六つの音の周波数が節番号に隠されていたそうです。

以下が各周波数の癒やしの効果といわれています。

  • 174Hz:意識の拡大と進化の基礎
  • 285Hz:多次元領域からの意識の拡大と促進
  • 396Hz:罪の意識や恐怖の解放
  • 417Hz:変化に挑戦する心、知性
  • 528Hz:無限の可能性、DNAの修復、奇跡
  • 639Hz:人間関係の向上
  • 741Hz:問題を解決する力
  • 852Hz:直感力の覚醒
  • 936Hz:高次元、宇宙意識とつながる

この中でも528は、古代宗教音楽の中心で精神的にも肉体的にもリラクゼーション効果があり、傷ついたDNAを修復する効果があるといわれています。

528は、1秒間に528回、振動する音の周波数です。528Hzの音楽を用いた、チベット僧の瞑想中の生理的変化の研究結果に、リラクゼーション効果とホルモンの変化がみられたそうです。

また、コルグシャのシンセサイザーに、ソルフェジオ周波数を設定し、音響療法を行ったところ、528Hzからはじまる音階では、741Hzと調和せず、不協和音になり、世界標準のチューニングであるA=440Hzという平均律の規定が、不協和音を生み出していると考えました。

 

 

意図的に不協和音

ホロウィッツ博士は平均律の世界基準には、政治的な意図があるとみました。そして、基本となるA=444HzにチューニングすることによってC=528となり、癒やしの効果が得られるとしました。

しかし、この推奨は音楽家が反論しており、基準を444Hzにした場合、完全な528Hzの音は得られず、528.0079590612081Hzとなると意見しています。今後の研究が期待されます。

 

 

ハイパーソニック・エフェクトで怒りやイライラを解消する

ハイパーソニック・エフェクトとは、日本の音楽家、大橋力らが可聴域を超える周波数成分を持った音が、人の生理活動に影響を及ぼすとする現象学説です。

人間の可聴域は個人差はありますが、20kHzを上限とし、これを基準にテレビ、ラジオ、音楽CDやDVDなどの基準を決めています。実際に音を聞いてみると、確かに20kHz以上の音は人間の耳には全く聞こえない超音波のような音となります。

バイパーソニック・エフェクトではこの耳には聞こえない音が人間の生理活動に大きく影響しているのではと研究をしています。研究の結果、可聴音を超えた音を聞いた状態の方がアルファ波が上昇し、ストレス指標やアドレナリンの減少が観測されました。

 

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現代病の原因は可聴域のみの生活

現在、都会で生活している限りその環境音には超高周波がほとんど含まれず、アドレナリンなどの減少効果のある音が含まれていないことがわかりました。

アドレナリンは怒ったり、イライラしたときなどに分泌する物質ですが、大変身体に悪く多くの病気を誘発する恐れがあります。
ハイパーソニック・エフェクトでは、都市生活や音メディアといった人工的な音環境が現代病に影響を及ぼす可能性を指摘しています。

 

 

可聴域を超えた音

可聴域を超えた音を出す楽器は、ガムラン、チェンバロ、琵琶、尺八です。こういった楽器を使った音楽を聴くことで、可聴域外の音を聞くことができます。

西洋楽器の代表、ピアノやフルートは、可聴域内の音です。耳には非常に心地よくととのった音がしますが、可聴域内におさまった音しか出すことはできません。

 

また、イヤホンのみを使って聴いた場合、アドレナリンなどの減少効果は現れず、イヤホンで可聴域を聴き、同時にスピーカーで超高周波を聴取することで効果が現れることがわかっています。

可聴域のみで聞いた場合や、超高周波のみを聞いた場合にも効果はみられません。スピーカー聴取も身体の遮音で効果が減少することから、骨伝導と体性感覚の研究が進められています。

さらに、音楽を聞いたときにでるアルファ波、リラックス状態の関係は個人の好みにも左右され、一概に可聴音のみの音楽鑑賞がアルファ波、リラックス効果の減少につながるとは考えられていません。

 

 

音環境を変えてリラックス効果

現在、家庭でも外へ出ても、ほぼ超高周波の聞こえる環境はありません。むしろ、神経を逆なでる低周波の音環境で、ストレスが増長します。音波や電磁波が身体と心に非常に悪影響を与え、現代病や犯罪を引き起こしている可能性があります。

携帯電話、テレビや電子機器のほとんどが電磁波を出し、換気扇や、車や工事などで、音環境は最悪と言えます。これでは現代人のストレスは解消されず、ストレスは解消しなければ蓄積されていくものなので、大きな病気をいつか併発してしまいます。

 

自然の環境で可聴音外の音を聞くためには熱帯雨林に住むしかありません。では、ストレスやアドレナリンを軽減し、アルファ波やリラックス効果得るにはどうしたらよいのでしょうか。

現在のオーディオの規格をハイレゾリューションオーディオ(ハイレゾ)規格に変えサンプリング周波数を最大にして聞くことをおすすめします。

 

スピーカーとPC環境をハイレゾリューション対応にして、サンプリング周波数をCDの標準規格44.1kHzを聞くのを辞めて、ハイレゾ対応の音源、192kHz以上の音楽を聞くことで高周波、低周波が聴取できます。

また、これらの音環境の研究は未知の部分が多く、これからの研究が期待されます。

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