仕切りたがる人の心理|対処方法は?承認欲求が高い?

仕切りたがる人の心理について。グループや集団で何かをする時、仕切りたがりの人はよくいます。いろいろ動いてくれたり、企画してくれたりしてありがたい反面、少し押し付けがましいなんてところも。

今回は仕切りたがる人の心理と題して、彼らが何故仕切ることが好きなのかを解説いたします。

 

仕切りたがりの人の心理

何故仕切りたがる?

表立って仕切ってくれるのはありがたいんだけど、押し付けがましくてありがた迷惑……なんてことも多い仕切り屋。彼らは何故仕切るのが好きなのでしょうか。

仕切るということは、そのグループの表に立つこと。否が応でも目立つポジションです。ほぼ間違いなく仕切りたがりは目立ちたがりと言えます。

 

目立つのが嫌いな人は仕切ることには消極的。仕方なくやることはあっても、自分からやろうとはあまり思いません。皆の目の前に立ち、目立つことで彼らは自分の存在を他人に承認してもらっています。そう、仕切りたがりの原動力は、承認欲求なのです。

自分が仕切ることで、他人に感謝されたり、認めてもらったりすることは彼らにとって至上の喜びです。SNSの盛況ぶりを見れば分かる通り、承認欲求は現代人にとって最も大きな欲求の一つです。

誰もが他人に認めてもらうことで、自分の存在意義を確かめたいと思っています。仕切り屋は人の目の前で目立つことによって、自分の存在を承認してもらおうとしています。

 

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自分の思い通りにしたい

仕切り屋の原動力が承認欲求であるというお話をしました。もう一つ仕切り屋によくある特徴が、自分の思い通りにしたいという心理です。実は承認欲求よりこちらの欲求の方が厄介なことが多いです。

仕切り屋は自分の能力や計画に自信を持っています。その自信に根拠があれば良いのですが、根拠がないこともしばしば。たとえ根拠がなくても、自分の能力や計画に自信満々なので、周りの意見を聞くことなく、押し付けてきます。

 

俗に言う声が大きい人、押しが強い人ということですね。仕切り屋の押し付けには、悪気というものがなく、本気で自分の計画や提案が皆のため、あるいは誰かのためになると考えています。

彼らは自分に絶対的な正義があることを信じて、良かれと思って計画を押し付けてくるのです。本当にためになるかどうかは、当事者にしかわからないので、ありがた迷惑になることはよくあります。

 

さらに言えば、誰にとっても絶対に正しいと言えることは、世の中にはほとんどないので、そのような絶対的正義に基いて議論を進めようとする人は、要注意です。

本当に正しいのか、本当にためになるのかを考えずに、根拠なく思い込みで物事が決まっていく可能性があります。

 

 

仕切りたがりはリーダーに合ってる?

仕切り屋気質の人はリーダーに向いているのでしょうか。実は一概に向いているとは言えません。上述したように、仕切り屋は承認欲求が強く、自分の能力や企画に自信をもっている人が多いため、人の上に立つことを好みます。

一見リーダー向きのように見えるのですが、日本のリーダー像とは、少しずれがあるようなのです。例えば、これがアメリカならリーダーに個の能力があることが当たり前です。

 

アメリカ的なリーダーは、強いリーダシップを発揮して部下を導いていきます。プロジェクトが成功すればリーダーの手柄ですし、失敗したら例え部下の失敗だとしても、リーダーの責任です。失敗したらリーダー失格と見なされて容赦なく更迭されます。

日本のリーダーはどうでしょうか。もちろん、アメリカ式のリーダーを頂いているところもあるでしょうが、日本の企業やグループはどちらかと言うと、責任の所在をうやむやにする文化があります。

 

政治や会社でプロジェクトや事業が失敗しても一番上の人が責任を取って辞任するなんてことは意外とありません。不祥事で辞任することはよくありますが、リーダーシップが問われるなんてことは意外と少ないのが日本の社会です。

これは一重に年功序列的な文化が(かなり変わってきたとはいえ)まだ残っているからであり、日本社会の特徴です。

 

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アメリカと日本のどちらが良いかという話ではなく(個人的には一長一短だと思いますが)、日本文化が意外にもリーダーにリーダーシップを求めていないということを示したに過ぎません。

日本の求めるリーダー像は、個の能力とリーダーシップのある仕切り屋ではなく、皆の利害を調整できるバランサーのような人です。周りの意見を聞き、それぞれの利害がなるべくぶつからないように調整していく人。

 

個の能力で言えば、もしかしたらそれほど高いとは言えないかもしれませんし、無能力でさえありますが、どんな人にもイメージが良く、清廉潔白な人物の方が実は日本的な文化には合っているのです。

仕切り屋がリーダーたりうるかという問題は、そのグループによるとしか言えませんが、あまりに強い意見を振りかざす人は、日本文化には合わない場合が多いでしょう。

 

 

仕切りたがりの対処方法

仕切り屋が意見を振りかざす時は、なかなか反論しずらいものですし、勇気がいります。しかしどうしても反論しなけらばならないこともあるでしょう。そんな時どうするか。

仕切り屋の心理を逆手にとることが必要です。仕切り屋は言わば、猿山の大将であり、皆にリーダーと承認されなければやっていけません。承認欲求が強い仕切り屋は、必ず多くの人の承認を欲します。

 

ですので周りの人を巻き込んで、数で対抗するのが一つの手です。声が大きい仕切り屋は、数で来られると意外にも脆い側面があります。
もう一つの手段は、より強い人間に対抗してもらうことです。

猿山の大将も、より強いボス猿が登場すれば、弱いボス猿は退場します。人間でもそれは同じで、仕切り屋よりも上の立場の人間や、能力の高い人、根拠ある意見などをぶつけていく必要があります。

 

自分より上の人間が出てくると、意外にも素早く引くのが仕切り屋の特徴でもあります。声が大きいからといって何となく仕切り屋の意見に賛成しているといつの間にか泥舟に乗っているなんてことになりかねません。

いざ沈んだ時に責任の所在がはっきりしていればまだいいですが、うやむやになって結局後処理が回ってくるなんてこともあります。反論すべき時は、仕切り屋の心理を逆手にとって、上手く反論していきましょう。

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