アトピー性皮膚炎の人の心理、気持ちとは?

アトピー性皮膚炎の人の心理、気持ちについて。アトピー性皮膚炎の症状は人それぞれですが、大抵、顔や体にかゆみや発疹、皮膚のカサカサや粉がふいたような状態になります。かいてしまうと、赤くなって血が出たり、汁のようなものが出たりします。

かゆくて眠れない人や寝ている間も無意識にかいて、朝起きるとひっかいた箇所が血で固まっている人もいます。風が吹いてもヒリヒリとして痛みがあり、汁のようなものにニオイもあるため「皮膚が汚い…」「人に見られたくない」といった心理になります。

 

アトピー性皮膚炎がある人の心理

やりたいことが何もできないという心理

アトピー性皮膚炎がある人は皮膚が弱いため、他の人よりも丁寧なスキンケアが必要です。顔や体の炎症が強いため、「恥ずかしくて外に出られない」「人と会うのがつらい」といった心理になることがあります。

なかなか良くならないと、「やりたいことが何もできない」「自由に行動できる他の人がうらやましい」といった心理にもなるでしょう。まず正しい治療を受けて、皮膚の状態を良くしていくことが重要ですが、アトピー性皮膚炎は完治するまで時間がかかります。

 

そのため、「自分はアトピー性皮膚炎なんだ」とありのままを受け入れ、「アトピー性皮膚炎とうまく付き合う方法を探そう」という気持ちが大切です。自分で症状をコントロールすることができるようになると、「アトピー性皮膚炎でも、できることはあるかも…」といった心理になります。

特に、自分が楽しいと思うことからやってみると、「自信を持てるようになった」「他のこともやってみよう…」という心理になり、さまざまなことにチャレンジできるようになるでしょう。

 

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制限が多くてつらいという心理

アトピー性皮膚炎になると、治療のため毎日皮膚の手入れが必要です。薬を塗ることや、アトピー性皮膚炎が悪化する要因を排除することなど、気にしなければいけないことが沢山あります。

そのため、「制限が多くてつらい」といった心理になることがあります。時には、「お風呂から上がったら、そのまま寝てみたい…」とか、女子であれば、外見を気にする年頃になると「パーマヘアをしてみたい…」「お化粧してみたい…」といった心理になります。

 

ですが同時に、「アトピー性皮膚炎が悪化するのでは…」という不安もあるため、辛くなってしまいます。考えてみると、薬ではありませんが、自然志向のため有機野菜を使うことや、添加物を少なくする生活を心がけている人も少なくありません。

エステや美白など美しい肌になるために、ひと手間かけている人もいます。アトピー性皮膚炎も薬を塗ると症状が改善したり、良くなっていきます。良くなれば薬を塗る必要もなくなり、制限もなくなりますから、それまでの間、自分を大切にするという気持ちで前向きに対処していくことができます。

 

 

将来が不安になるという心理

アトピー性皮膚炎があると、「自分の皮膚は汚い」「自分に自信が持てない」といった心理になります。恋愛にもなかなか積極的になれないため、「恋愛できるのだろうか」「結婚できないのでは…」と不安になり、悲しくなってしまうことがあります。

ですが、実際はアトピー性皮膚炎でも、恋愛して結婚している人はいますし、子供が生まれて幸せな日々を送っている人もいます。アトピー性皮膚炎があると自信がないあまり、皮膚の汚さばかりに思いがいってしまうかもしれません。

 

一方、相手は皮膚ではなく、どのような人かを見て好きになるでしょう。今、自分にできることを精一杯して、積極的にチャレンジしている人は、内面から輝いていきます。

自分を磨いている人は周囲の人も、気づくことが多いものです。その人らしさの魅力に惹かれる人はいると考えて、将来を悲観しないようにしましょう。

 

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なりたい職業をあきらめないといけないという心理

アトピー性皮膚炎は手が荒れやすくなるため、水を使う仕事は避けた方が良いでしょう。汗をかくと症状が悪化することも多いため、体を動かす仕事も大変かもしれません。皮膚の状態から、サービス業や接客業もやりにくいと感じることがあります。

「なりたい職業はあきらめるしかない」「アトピー性皮膚炎だから好きな仕事はできない」といった心理になることがあります。アトピー性皮膚炎は悪くなったり、良くなったりを繰り返しながら、改善していきます。

 

「あきらめる」のではなく、「譲歩する」という意識持つと良いでしょう。その時点で「障害となることは何か」「克服するためにはどうしたら良いか」を考えることができます。

できることが見つかって、行なっているうちに、思いがけず、希望が現実になることもあります。冷静に分析しながら、努力を続けることをあきらめないようにしましょう。

 

 

家族につらい気持ちを理解してもらえないという心理

アトピー性皮膚炎の人がいる家族は「治すために協力している」「気持ちを良く理解している」という心理があります。ですが、実際に経験しているかゆみやヒリヒリ感、痛みや不快感はなってみないと分かりません。

アトピー性皮膚炎の症状は毎日変化するため、心も影響を受けてつらさや悲しさも変化します。「がんばれと言われるとつらい」という心理になったり、「心配かけたくない」といった心理から、「大丈夫」と我慢してしまいがちです。

なるべく、「頑張れ」といった声けよりも、その人の気持ちを聞いてあげることが役立ちます。

 

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まとめ

一般に、アレルギー体質やアトピー性皮膚炎の要因は遺伝子に組み込まれていると言われています。ただ、遺伝子として持っていても、発症しない人もいます。

特に、子供がアトピー性皮膚炎の場合、「私のせいで…」と親は自分を責めてしまう心理になることがあります。アトピー性皮膚炎の症状は目に見えてしまう部分に現れるため、祖父母や親族、他の人からいろいろな意見を言われ、親もつらい心境になることがあるでしょう。

周囲の人は「心配だから…」「親切心で…」といった心理から、治療法や日常生活の仕方を言うことがあります。親は気遣いの気持ちをくみ取り、「今は温かく見守ってくれるとうれしいです」などの言葉で表現することもできるでしょう。