品がある人の心理的特徴、共通点について。「品が良い」とは「2枚目だから」「美人だから」というわけではありません。例えば、アメリカのハリウッドスターは、ただ歌や演技が上手で2枚目というだけでは人気は長続きしません。
品のあるハリウッドスターほど「お高くとまっている」という印象を微塵も感じさせません。むしろ、常に周囲の人に気を遣っていることが多いのです。「感じの良さ」「品の良さ」がある人の心理をご紹介します。
品がある人の心理的特徴
立場に関わらず自分の方から挨拶をするという心理
一般に、サラリーマン社会では組織の中で常に上下関係があります。例えば、レストランで出会った時、相手が上司であれば、座席からさっと立ち上がって歩み寄り、握手や挨拶をします。
しかしながら、相手が知り合いや友達だと、同じことができない人がいます。一方、自分の方が立場が上であっても、歩み寄って挨拶する人もいます。
相手の立場に関係なく、気づいたらすぐに自分の方から近寄って行ける人。その人の感じの良さが出ることでしょう。自分の方に近寄ってきた人だけでなく、遠くにいる人にも近寄って行ける人は品の良い人です。
相手の忙しさに気を配るという心理
品のある人の気配りはお店に行って何かを頼む時にもあらわれます。例えば、レストランに行った時、注文するタイミングに気を配ります。ウェイターが大皿を持って両手がふさがっている時に「すみません、注文だけど…」「チェックしてください」とは言わないでしょう。
「今ここで言ってもできない」というタイミングで頼むことはしません。サービスマンの忙しさを理解しているからです。どうしても頼まなければならないときは、「手があいた時で良いので…」と前言い添えることで品の良さが出ます。
一方、品のない人ほど相手が忙しくても「お金を払っているんだから、早くしてほしい」というニュアンスの言葉を出します。仕事などのメールで「大至急」と言った言葉を使うこともあるでしょう。
品のある人に注目するという心理
基本的に、脳の前頭葉は無意識に相手を記憶し、その人を真似るというミラー効果があります。不思議なことですが、品のある人は品のある人に注目し、品のない人は品のない人に注目する傾向があります。
脳は見たままを勝手にコピーするため、品のある人になりたい場合は「品のある人に注目しよう」と意識することが重要です。「この人のどこに品があるのだろう」と考えながら観察してみると、いろいろなことを発見することが少なくありません。
普段、自分が見ているもので、自分の品の良さが左右されるのであれば、品のない人よりも品のある人を見るようにしてみてください。
人前で時計を見ないようにするという心理
品のある人は目の前にいる人を大切にします。その人との会話、その人と過ごす時間を大切にしているので、人前で時計を見ることは恥ずかしい行動と見ます。本当に忙しくても、約束の時間に「忙しい、忙しい」と言って遅れて到着したり、まだ途中なのに先に抜けたり、話している相手を急かしたりはしません。
むしろ、忙しくない人や時間に暇がある人の方が、せかせかと時間を気にすることがあるかもしれません。「忙しい方がカッコ良い」という心理から、相手に忙しいことをアピールしようとしているのかも。
人前で時計を見ると「そろそろ帰ってください」というメッセージを伝えることになります。目の前にいる人は「ないがしろにされている…」という心理になることがあるでしょう。
めんどくさいこともするという心理
品の良い人は手間がかかることでもめんどくさがらずに行います。例えば、ネクタイを締める時間が「もったいない」「省略したい」という心理がある場合、ノーネクタイにしたり、シャツにホックでかけられるネクタイにすることがあるかもしれません。
着物を着る場合も、「手間がかかるから」と思う人はマジックテープで着られる着物を選ぶことがあります。しかしながら、めんどくさいことをやっている人ほど、「ちゃんとしている」「信用できる」という印象を与えます。品の良い人は手間がかかり、時間のかかることでも行うため信頼されるでしょう。
基本のファッションを押さえるという心理
一般に、品のある人の服装は基本はオーソドックス、その上でオプションをつけるというスタイルです。基本を押さえつつ、目立たせるところは一カ所にするというもの。そうすることで、全体的にシックな中に一カ所ががわき立つため品が良くなります。
ちなみに、一番目立つ部分は顔の下半分から胸のところまでのVゾーン。女性であれば「ネックレスをしたらイヤリングはしない」「イヤリングをしたらネックレスはしない」といった感じです。「これもあれもお気に入りだから」とキラキラとたくさん付けると、品が悪くなってしまうでしょう。
衝撃を与えないようにするという心理
一般に、品のある人はそっと話し、そっと置きます。早足であっても「バタバタ」しませんし、急いでいても「ドンッ」と置いたりしません。例えば、「おばさん化現象」という言葉がありますが、気がついたまま周りを気にせず話したり、動いたりすることが多いでしょう。
一方、パリのマキシムは一流レストランで混み合っていても、誰ともぶつかったりしません。ドタドタと歩いたり、急に立ち止まって自分の行きたい方へ、行きたい時に動くといったことはしないからです。
ウェイターは狭い所でもスーッと通り抜けて行きます。品のある人は荒々しい立ち振る舞いをせず、周囲に衝撃を与えないよう気を配ります。
まとめ
品の良い人は周りの人から見て心地よい状態です。つまり、自分が快いか不快かではなく、相手から見て快いか不快かを大切にすることです。視覚情報は前だけを見て後ろを見るのは忘れがちになることがあります。
例えば、満員電車にギリギリ乗れた時、まだ後ろに乗ろうとしている人がいるのに安心して立ち止まる人がいます。奥へ入って後ろの人にスペースをあけてあげることができません。
前の人があけてくれたから、自分が乗れたことを忘れているのかもしれません。車の運転でもバックミラーを見ずに運転する人がいます。周りの目線で不快を与えない人、周りに迷惑をかけない気配りができる人が品のある人と言えるでしょう。