自分の臭いが気になる人の心理について。消臭化粧品やデオドランド関連製品などの開発が進み、新商品が続々と出ています。清潔志向が高まり、自分や他の人の臭いが気になる人が少なくありません。臭いの悩みは人それぞれ。
口臭や体臭、加齢臭などがありますが、誰でも朝起きたばかりの時は口の臭いが気になります。一方、実際は臭っていないのに「自分は臭う」と思い込んでいる人もいます。これは臭いに敏感な人に多いでしょう。
自分の臭いが気になる人の心理とは?
自分のイメージを良くしたいという心理
現代人は清潔好きとも言われています。実際、清潔であるかどうかが、他の人の価値を左右するほど重要になっているほどです。例えば、髪や体、洋服が臭う場合、周囲の人は「あの人は臭うから汚い」「不潔だ」という心理になります。
臭う=汚いというイメージから、「身勝手な人なのでは…」「思いやりがないのでは…」という心理にもなるでしょう。不思議なことですが、清潔さを感じる人からは「きちんと扱ってもらえる」「ていねいに接してくれる」という心理が働くものです。
清潔さ=きちんとしているというイメージがあるからでしょう。そのため、「自分のイメージを良くしたい」という心理から、体臭を気にする人がいます。
他の人に不快感を与えたくないという心理
ビジネスマンにとって、口臭は仕事をする上で避けたい障害とも言えるかもしれません。実際、ビジネスマンの90%以上が口臭を気にしていると言われています。
「仕事関係の人に不快感を与えたくない」「仕事を円滑に進めたい」「マイナス要因を作りたくない」といった心理からでしょう。
また、「ビジネスマナーとして当然」「もともと口臭を気にしている」という心理の人もいます。不快感というイメージを与える口臭は是非とも避けたいもの。
仕事にもいろいろ種類がありますが、倉庫内の検品作業や工場内での機械作業などよりも、営業職や接客業といった職種の方が気を遣うでしょう。仕事上だけでなく、友人とのパーティーや会食、家族の団らんなどでも不快感は与えたくありません。
感度の高い人ほど、臭いにも敏感になってしまいます。
太っている人は臭いやすいという心理
食品の中には、食べると強い臭いがするものがあります。にんにくやキムチ、納豆など他にもいろいろあるでしょう。「話すとき臭いがしたら嫌だから」と、食後の口臭を気にして、ガムを噛んだりお茶を飲んだりする人も少なくありません。
今では、臭いを気にする人のニーズに合わせて、にんにく臭のしない餃子や無臭納豆なども販売されています。臭いへのこだわりが強い場合、無農薬野菜や無添加食品を好んで購入するという人もいるでしょう。
焼肉店では「服や髪に臭いがつくのは嫌だ」という人のために、無煙ロースターなどを導入し、服や髪に肉を焼く臭いがつかないようにしているお店も。臭いの強い食品をいつも食べていると、体から臭いがすることがあります。
特に、太っている人は汗っかきが多いため、自分の臭いを気にする人が多いでしょう。
体調が悪いと思われるという心理
体臭や口臭が病気のサインになることもあります。臭いにもいろいろな臭いがあります。話す時などに腐った卵のような臭いがするのは、胃炎や胃潰瘍など胃腸の病気が考えられます。
また、腐った肉のような臭いがする時は口内炎や歯肉炎、歯槽膿漏など口の中の病気があるかもしれません。鼻や喉の風邪、呼吸器系の疑いがある時も同じような臭いがするでしょう。
お酒を飲む量が多い人はカビくさい臭いがすると言われています。これは、肝機能の低下などを表すサイン。本来、肝臓で処理されるはずの臭い物質が分解しきれていない状態です。
女性であれば、月経周期の関係で、体臭の強さが変わることがあります。食事制限だけのダイエットなど、間違ったダイエットをした人も甘酸っぱい臭いがすることがあります。
糖尿病の疑いがある人も同じような臭いがすることも。「自分の不調を知られたくない」という心理から、臭いを気にする人もいます。
まとめ
さまざまな生活の場面で臭いがする生活臭。最近は少なくなってきたと言われています。例えば、昔はくみとりトイレがありました。都会よりも地方に多く、今でもまだ残っているところもありますが、若い人はあまり見かけたことがないかもしれません。
「思わず息を止めてしまう独特な臭い」「目にしみるような刺激臭」といった心理になります。水洗トイレの普及とともに、今ではほとんど見かけなくなり、その臭いを知らないという人も。隣近所の家からくる夕げのにおいもあるでしょう。
魚を焼くにおいやカレーのにおいなどです。夕げの匂いがすると「家に帰ろう」「ホッとする」といった心理になる人もいます。現代は、密室性の高いアパートなどの集合住宅が増えたため、夕げの匂いも減っています。
日本社会の中から薄れてきた生活臭は、体臭だけでなく臭い自体に敏感になってしまう人が増えている要因とも言えるでしょう。