漢方薬を選ぶ人の心理とは?苦いのになぜ?

漢方薬を選ぶ人の心理について。一般に、病気になるとそれぞれの症状を治すことができる専門医を受診されることでしょう。忙しい毎日では、風邪など日常かかりやすい不調などを、ドラッグストアなどで販売されている市販薬で済ませる人も多くいます。

一方、漢方薬で治そうとする人もいます。「漢方は分かりにくい」「難しいからちょっと…」と思う人もいるでしょう。ここでは、漢方薬を使いたいと思う人の心理をご紹介します。

 

苦いのに漢方薬を選ぶ人の心理

副作用がほとんどないから安心という心理

西洋薬よりも安心して使うことができるのは、漢方薬には副作用がほとんどないという点です。西洋薬は自然界にはない化学物質を人工的に合成して作っています。

特に、新薬などは予期していなかった副作用など健康被害が起こることもあります。一方、4000年の歴史を持つ伝統的な漢方医学。漢方薬は天然自然に存在する植物や鉱物、動物などの生薬が使われています。

 

長い年月をかけて毒性や安全性について研究されており、必要な情報を集めたり、知識を積み重ねたりして、十分な研究が行われているでしょう。

人それぞれ個人差があるため、副作用が出る場合もありますが、対処の方法が理解できています。そのため、安全な薬を安心して使うことができるという心理から漢方薬を選ぶ人がいます。

 

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症状を根本的に改善できるという心理

ストレスによって自律神経のバランスが崩れると、さまざまな不調を招くことがあります。人によって異なりますが、頭痛や吐き気、動悸やめまい、肩こりや冷えなどの症状が現れます。

場合によっては、幾つもの症状が同時に現れることもあるでしょう。西洋医学の治療法は人間の体を細分化して、細かく分析します。そのため、体のある部分を診るといった限定的なものになります。

 

一方、漢方医学の治療法は一人ひとりの体や心、性格なども考慮して、トータルに診るというもの。

さらに、独特の理論体系に基づいて、症状の原因を診断して、病態の根本を治療します。症状の根本から治したいという心理から漢方薬を使う人がいます。

 

 

同時にさまざまな症状に効くという心理

年齢や体質などの違いから抱える不調はいろいろあります。例えば、気温が下がり始める秋に気管支喘息や鼻炎に悩まされるなど、ある季節になると現れる症状があるでしょう。

また、30歳や40歳などの節目に、肩こりやめまいなど今までとは違う体の衰えを感じるといった、ある年齢の時に現れる症状もあります。時には、それらが重なることもありますね。

 

人工的に化学合成された西洋薬は成分が単一なため、即効性が高く、一つの症状を改善する点で優れています。一方、漢方薬は生薬をいくつも組み合わせて作るため、複数の症状に有効に作用します。

そのため、同時にいくつもの症状を軽減することができるという心理から漢方薬を好む人もいます。

 

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不定愁訴に効くという心理

病気には「なんとなく調子が悪い…」といった症状があります。検査しても数値に異常が見られません。健康とは言えないけれど、病気でもないといった半健康状態。

仕事や家事など日課をこなすには辛い状況ですね。特に、女性であれば月経前症候群や更年期障害などがあるでしょう。不規則な食習慣の人やお酒をよく飲む人は胃腸障害や慢性肝炎などを抱えることがあります。

 

基本的に、漢方薬はどんな病気でも改善することができますが、特によく効くのはなんとなく調子が悪いといった症状です。一方、西洋薬がよく効くのは手術や抗生物質の投与が必要な病気や、緊急性の高い病気になります。

いつも抱えている不調を和らげ、治したいという心理から漢方薬を選ぶ人もいます。

 

 

生薬でも値段が手頃という心理

漢方薬は高いというイメージを持たれている人が多いかもしれません。じつは、現在日本で健康保険の対象となっている漢方処方は約150もあります。しかも、健康診療で扱っている漢方薬は西洋薬と比べて安いものも少なくないのです。

開業医でも大学病院でもどこでも、健康保険で処方してもらうことができます。ちなみに、漢方薬の原料のうち、動物性の生薬はやや効果ですが、それ以外の植物や鉱物は保険が適用されない場合でも、一日1,000円くらいで処方されます。

 

極端に高い値段がついているものには注意しましょう。営利目的の可能性があるからです。

ちなみに、煎じて飲む事が面倒くさいと感じる人には漢方エキス製剤があります。漢方薬の値段はそれほど高くないという気持ちから選ぶ人もいるでしょう。

 

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まとめ

風邪のひきはじめに飲む葛根湯など飲んですぐ効く漢方薬もあれば、鼻アレルギーなど長く飲むと体質改善でアレルギー発作が出にくくなる漢方薬もあります。

症状や目的に応じてさまざまな処方が揃っている漢方薬。使用上の注意に従う必要がありますが、1歳以下の赤ちゃんでも、妊娠中の女性でも飲むことができます。

薬は正しく使ってこそ、体に良い作用があります。早く病気を治すためにも、医師の正しい指示のもとに飲みましょう。