マーケティング・ビジネスで使える心理学のノウハウ

自営業の方から会社員の方までビジネスパーソンなら誰しもがマーケティングや販売促進に頭を悩ませたことがあるのではないでしょうか。

特に新入社員の方々や今まで畑違いの仕事をしていた方はゼロベースでアイデア勝負をすることになりますが、これでは運に頼るしかないため博打打ちのようなものです。

そこで今回のコラムでは、科学的に実証された心理的な効果を利用したビジネスに役立つノウハウをいくつかご紹介していきたいと思います。

 

マーケティング・ビジネスで使える心理学のノウハウ

ビジネス営業の鉄則!「単純接触効果」とは?

年賀状や暑中見舞いなど必ずと言っていいほど企業や取引先の営業からご挨拶をいただくと思いますが、これは「単純接触効果」という心理学的な効果に基づいて行っているマーケティングの一種です。

人は同じ人や企業・組織と接触回数が増えるほど相手や商材に対して不信感や抵抗感が薄れてくると言われています。

 

例えば、テレビCMで分かりやすいロゴとキャッチフレーズを流すことで「この会社といえばあのCM」と連想されるような企業ブランディングに繋げることができます。

初めて出会った人間や会社には未知の危険性や不信感を抱くものですが、接触回数を増やすごとに相手の素性が見えてきて信頼へと繋がるというわけです。

 

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分かりやすい工夫を!「ストループ効果」とは?

多くの人々は難解な文章やややこしい図形を好みません。売れている雑誌や漫画、大企業のパンフレットやCMなどを見てみると、どれもテーマを1つに絞ってそれぞれの画像と文章に整合性を持たせる工夫がされています。

これは「ストループ効果」を意識したもので、例えば黄色のインクで緑色と文字を書いて「この文字は何色ですか?」と質問すると黄色と文字を書いたときと比べてやや時間がかかる現象があります。

食べ物の写真を表紙にしたパンフレットの中身がペットショップの紹介だと混乱して拒絶してしまう人もいるため、チラシやパンフレット・ウェブサイトなどを制作する際には「整合性」に気をつけてください。

 

 

不幸があってこその幸福「罰への欲求」

皆さんはもし宝くじで1億円を当選したとするとどういった気持ちになるでしょうか?やはり、嬉しい気持ちが真っ先に思い浮かぶ方は多い一方で「きっと相応の不幸な出来事が起こるのではないか」と不安になりそうと考えた方もいるのではないでしょうか。

そうです。人は幸福な出来事が続くと同時に不安も大きくなっていく生き物なのです。これを心理学では「罰への欲求」と呼び、ビジネスの現場でも意識されている効果です。

 

例えば、「この商品を使用すると毛穴とニキビと肌荒れを同時に解消出来る上に美白効果までございます。」というようなメリットばかり列挙した謳い文句の商品と「この商品は根気よく数ヶ月使い続けていただく必要がございますが、毛穴とニキビと肌荒れを同時に解消出来る上に美白効果まで期待できます。」と継続しなければいけない面倒臭さによって計り知れないメリットがあるとアピールする方が信頼感を感じるのではないでしょうか?

どれだけ良い商品でもメリットばかりをアピールするだけでは売れないのが現実です。

 

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「コンコルド効果」もう一品購入してもらう方法とは?

お店や通販サイトに来る人は何か購入するものを決めている場合もあり、お目当てのものを手に入れたら他の商品に目もくれずにレジへ行ってしまいます。

そのような方にもう一品追加で購入してもらうために「コンコルド効果」を活用してみましょう。この効果は、投資してきたものに対してこのまま続けると損をすると分かっていても止められない心理現象のことをで、「もう一品購入するとポイントが10%アップ」「5000円以上お買上げの方限定で500円割引が適応」などと謳いお財布の紐を緩めるのに効果的です。

ただし、コンコルド効果を利用するには店側が損をしないような綿密な計算が必要となってきますので、相応に手間がかかってしまいます。

 

 

「同調現象」誰が使っているかが大切?

しっかりと知識を蓄えて様々な商品をリサーチしてからモノを購入する人も少なからずいることは間違いありませんが、何となく知識はないけれども有名人が使っているからと購入する人がいることも確かです。

後者を「同調現象」と呼び、特に女性の方に効果的な心理的現象です。賛否両論ですが、口コミサイトなどへの商品レビュー欄にサクラを雇って高評価を投稿させる業者も増えており、参考にしてみるのも一つの手ではないでしょうか。

また、広告文句に「あの◯◯さんが愛用している商品」と具体的な有名人を起用することで売上がグンと伸びることもあるので試してみてはいかがでしょうか。

 

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「吊り橋効果」ヤバイと思わせるかに懸かっている?

消費者に対してその人の習慣や現状に危機感を煽って自社の商品が救いの手となるような広告手法があります。これは「吊り橋効果」と呼ばれる心理学的な現象を利用したもので、健康食品や化粧品、書籍の売り込みによく活用されています。

如何に商品が消費者にとって希望の光となるかを考えて広告を打つと効果的です。