リボルビング払いと分割払いの違いとは?

カード返済をしたことがある人ならば、『リボ払い』という言葉を耳にしたことがあると思います。このリボ払いという支払い方法について、なんだか怖いというイメージや、支払い方法の意味がわからないといったイメージをもつ人が多いのではないでしょうか?

リボ払いって何が怖いの?どんな支払い方法なの?そんな、今更人には聞けないリボ払いについての疑問を解説します。

 

リボ払い(リボルビング払い)って何?

実は、リボ払いというのは『リボルビング払い』の略で、クレジットカードで支払いする場合の一つの方法です。リボ払いの場合、買ったものの値段(元金)に応じて、あらかじめ決められた金額を毎月支払っていく方法です。

その金額は、元金の返済額(支払い残高)と手数料を合計した金額となります。リボ払いには、代表的な『残高スライド(リボルビング)方式』と『定額方式』の二種類があります。

 

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残高スライドリボルビング方式

あらかじめ決められた支払い残高にランク分けがされており、支払い残高のランクに応じて月々の手数料を含む支払額が増減する方法です。

例えば、あるカード会社のランク分けが以下の通りだったとします。

  • 10万未満→月の支払い額が5000円
  • 10万~20万→月の支払い額が7500円
  • 20万以上→月の支払い額10000円

このカード会社のリボ払いを利用し、8月に3万円の品物を買いました。この時のリボ払い金額は月5000円になります。

 

大抵の場合、翌月からの支払いとなるので、9月から5000円の支払いが始まります。ちなみに9月の支払い残高は、購入額と同じ3万円になります。10月に、再びリボ払いで10万円の品物を買ったとします。

そうすると、10月の時点で支払残高は、3万円(元金)-5000円(リボ払いした金額)+10万円で、トータル12万5000円です。

 

でも、10万に対する支払いは、11月から始まるため、10月の時点での返済する金額は、前月と同じく5000円です。

しかし、11月からは、支払残高が12万(10月の返済分が引かれた金額)となるので、上の表のランク分けにより、この月からは、月々の支払いが7500円になります。

 

その後、新たな買い物がなければ、支払残高が10万未満になった時点で、月々の支払金額も再び5000円になります。

※ここでは、元金の変動をわかりやすく説明するため、あえて手数料に関しての記載を加えていません。

本来は、上の例にならっていくと、リボ払いによる支払い金額5000円に手数料がプラスされます。例えば、手数料が250円だとすれば、その月の支払わなければいけない金額は5250円になります。

 

 

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定額方式

正しく読んで字の如しで、どんなに支払残高が増えても、毎月の支払金額が変わらず一定額を支払う方式です。

返済金額は一定ですが、新たに商品を購入した場合、その代金が今までのリボ払いの支払残高にプラスされ増えるため、支払期間が延び、その延びた期間に対しても手数料も払い続けることになります。

ここまで読んで、あれ??月々の支払いや手数料があるのであれば、分割払いとそれほど変わらないのでは?と思った人も多いのではないかと思います。以下からは、リボ払いと分割払いの違いについて説明します。

 

 

リボ払いと分割払いの違いって何?

多くの人が悩む大きな原因は、リボ払いと分割払いの違いがどう違うのかというところではないでしょうか?

買った商品のお金を分割して、毎月その金額を支払い、更にそれに対する手数料がかかる。支払うという所だけ見れば、どちらも同じように感じますよね。

しかし、その内容を詳しく見ていくと、2つの支払いシステムは全く違います。

 

支払い方法の違い

リボ払い・・・毎月決められた金額を支払う方法。支払残高のランクによって、月の支払額が変動する。

分割払い・・・希望の支払い回数を指定して支払う方法。月々の支払額は、購入した商品の金額と支払い回数によって変動します。また、毎月支払う金額は、一定ではありません。

 

 

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手数料の違い

リボ払い・・・相場は15%~18%

分割払い・・・相場は12%~15% ただし、一括払い~2回払いまでは、手数料がかからない。

 

 

支払い方法の変更

リボ払い・・・出来る。繰り上げ返済をすることが可能です。また、月々に支払わなければならない金額は基本的に一定ですが、設定された最低支払額以上であれば、自分の支払可能な額を設定できます。

ちなみに、最低支払金額とは、各カード会社で設定された支払金額の事で、上記の残高スライドリボルビング方式の例で言うと、5000円が最低支払金額になります。

 

これを最低として、自分の支払い能力に応じ、支払い設定金額を上げることが出来ます。分割払い・・・出来ない。よほど特別な条件がない限り、支払い方法を変更することは出来ません。

繰り上げ返済に関しては、不可能ではないものの、それをするためにカード会社と色々やり取りをしなければならなかったり、別途事務手数料が取られる可能性があります。

 

 

リボ払いのメリットは何?

リボ払いは怖いというイメージがありますが、リボ払いにする利点はあるのでしょうか?なんといっても、手元にある金額以上の商品を購入することが可能という点でしょう。

毎月の支払いが一定で額しかも、少額であることが多いので、実際手元のお金で代金を払えない時にとても便利です。また、支払金額が一定なので、支払計画が立てやすく、その金額を確保しておけば、家計のやりくりも楽になります。

他にも、分割払いとの比較で少し書きましたが、自分のタイミングで繰り上げ返済が出来ることも利点の一つと言えるでしょう。

 

 

リボ払いの何が怖いの?リボ払いのデメリットとは?

メリットも多いリボ払い。いったい何故怖いイメージがあるのでしょうか?ここからは、デメリットについて説明していきます。デメリットの一つが、高金利の手数料といえるでしょう。

分割払いの手数料の相場が12%~15%であるのに対し、リボ払いの手数料の相場が、15%~18%にもなります。

 

例えば、10万円の商品をリボ払いしたとします。月の支払が5000円で手数料が15%の定額支払いコースだった場合。

元金を払い終わるまでの日数が、100,000円÷5,000円で20日間。

 

手数料の計算方法が

【利用残高×手数料÷365日×支払い日の間隔】

なので、その計算に沿って20日分の手数料を計算すると・・・。

 

手数料だけで、12,935円も支払っていることになります。(今回は支払い日の間隔を単純に30日で計算しています)

そして、リボ払いの一番恐ろしいデメリットというのが、利用額が膨らみやすく、支払い困難な状態に陥りやすいという事です。

 

というのも、どれだけ買い物をして利用残高が増えても、支払期間が延びるだけで月々の支払金額が一定か、スライド方式だったとしても、少額の支払で済みます。

その為リボ払いに頼りすぎると、知らず知らずのうちに、金銭感覚がおかしくなってしまいます。例えば、5万円の商品を買っても、10万円の商品を買っても支払金額が変わらず少額であれば、なんだって買える気分になりますよね。

実際、このように、リボ払いで買い物を続けた結果、カードの限度額を超えても、一度身についた買い物癖が抜けず、新たにカードを作りリボ払いで買い物を続けてしまい、支払いが滞ってしまう人の例が、跡を絶ちません。

 

 

 

いかがでしたか?リボ払いの仕組みや分割払いとの違い、メリットデメリットについて説明してきました。ここでは、支払い金額にプラスして手数料を支払うケースを取り上げました。

カード会社によっては、提示されている金額に手数料も含まれているものもありますが、基本の仕組みやメリットデメリットは同じです。大きなデメリットがあるとは言え、利用する人にとって、月々の支払いが少額であるリボ払いは、なかなかの魅力だと思います。

リボ払いの仕組みやメリット・デメリットそして、借金するという事をしっかりと把握した上で、自分のライフスタイルに合わせ無理のない利用を心がけましょう。