世話好きの人の心理的特徴とは?

世話好きの人の心理的特徴について。世間には、世話焼きと言われる人がいます。自分のことをもっと考えれば良いのに、どうして他人にここまで気を回せるのだろうと思ったこともあると思います。

「自分だったら無理だろうに、それができるなんてすばらしい」、そんな風に思ったことはありませんか?その疑問を世話焼きな人の心理を見ることで解決していってみましょう。

 

世話好きの人の心理的特徴

自分の存在が認められる満足感がある

世話焼きな人というのは、一見自分のことをないがしろにして他人のために尽くすと思われがちです。実際にそう見えるのですが、実は本人的にはその行為自体が気持ちよいと感じています。つまり、自分のためなのです。

誰かの役に立つということは、想像以上に満足感があります。自分が周りから必要とされる人間であると実感できるのは幸せに繋がり、生きがいとなっていきます。

 

仕事でも、間接的に客と関わる仕事と、直接的に客と関わる仕事では後者の方がやりがいを感じるという人が多いです。クレームもあるでしょうけれど、直接お礼を言われたりするとそれが嬉しいと感じられるからです。

時に人は何のために生きているのかわからない、と不安定な気持ちになることがありますが、それを取っ払ってくれる手っ取り早い方法は自分が他人に必要とされていると自分でわかることです。

それを世話を焼くということで実現しているので、世話焼きだといわれる人は自分を削って他人に奉仕しているという意識はなく、自分が生きがいを得るためにしている行為であると認識している場合もあります。

 

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他人を知りたいという欲求がある

若いころは他人に話しかけられてもつっけんどんな態度をとっていたけれど、年を取るとともにむしろこちらから人に話しかける恥ずかしさがなくなったというケースは多くに人が体感しています。

若い時には、周りから自分がどうみられているかということに気を使います。集団の中で上手く生きていくためには磨かなければいけないスキルではあるものの、そのために他人を怖がる傾向もあります。

 

ところが、年を重ねるとその気持ちが徐々に減少していき、他人に対する怖さもそれに比例してなくなっていきます。これが他人を知りたいというところまで行くと世話焼きな人と言われます。

人は一人では生きていけないとか、遠い親戚より近くの他人とはよく言ったもので、人は他人を知れば知るほど自分にとってもメリットになるという潜在意識があります。より多くの人を知っていれば、困った時に助けてもらえるからです。

 

世話を焼く人は恩返しを期待してやっている意識はありませんが、人間心理の中でこれが全く働いていないとも言えません。単純に他人を知って話のネタを増やしたいと思っている人もいます。

自分とは違う考え方をしている人、自分とは違ったライフスタイルを送っている人に興味があるのは、自分の知らない人生をのぞいてみたいという好奇心の表れです。人を知れば知るほど人生観が広がり、視野の広い人間となります。

 

 

他人を助けられる強い人間であると確認したい

世話を焼くことによって、その人から喜ばれます。それは世話を焼いた人にとっても大きな喜びであると同時に、その人を助けられるほど自分が強い人間であることを確認する作業にもなります。

これも本人の無意識下で働いている心理であることが多く、世話を焼くたびに自分の強さを証明できたと思っているわけではありません。ですが、実際その能力があることが現実でわかるので、他人のためになりつつ、しかも自分のためにもなる大変合理的な生き方であると認識できます。

 

そのように生きている自分も好きになるので、心にとっては良い循環となります。世話を焼くことで他人からお礼を言われ、しかも褒めてもらえることで自分に自信がつきます。

特に大人になってからだと他人から褒めてもらえることなんて少ないので、これを大変嬉しいことと思います。だから続けようと思え、それがその人の生まれ持った性格だと言われるようになります。

 

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リーダーシップをとるのは性に合わない

組織の中で生きていると、リーダータイプの人とサポートタイプの人の分かれます。そのうち、サポートタイプの人はリーダーシップをとるのは苦手だという人もいます。

リーダーというとどうしてもその立場上責任が重く、サポーターはそんな重大な役目を負ってくれてありがたいという気持ちが生まれます。だからこそ、支えてあげるべきだと考えます。

 

このタイプは世話焼きとなることが多く、周りが頑張っているから自分も精いっぱいそれを支えていきたいと考えます。自分がリーダーを務めるのは好きでない、向いていないとわかっていることから来る罪悪感からそうなる場合もあり、自分のしていることは大したことではないと感じる人もいます。

それが当たり前であり、自分はそうあるべき立ち位置なのだと考えているからです。人を後ろから応援する立場は世話を焼くことで成立し、組織の色が濃い学校や会社でない空間、例えば近所であっても力を発揮できるうようになります。人のことを尊敬できるから、自分も周りからそう思われるような人間になるべきだという意識が働いいます。

 

 

まとめ

さて、いかがでしたか?世話焼きな人は自分のことよりも他人のことを優先するように見えますが、実はそれも半分自分のためだったりします。でもそれは他人に喜んでもらえた時に嬉しいと思える感情と同じで、誰もが持っているものです。

悪いようにとらえられると「偽善」なんて言われますが、相手も自分も嬉しくなるのなら良好な社会が築けるきっかけとなります。性格上世話焼きになる人もいますが、他人の喜ぶ顔を見ることが生きがいになると経験上わかり、それ以降人に優しくできる人もいます。

恩を返して欲しいなどと思わずそれができるのは、その時に言われた「ありがとう」であったり、その人の笑顔がそのまま自分の報酬となっているからです。特に身内への愛情は無償の愛なんて言いますが、あれはその愛情を注いでいる本人が、注いだ相手からその場で笑顔という報酬を受け取っていると感じるから続けられるものなのかもしれません。

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