締め切りまでに間に合わせるための心理

締め切りまでに間に合わせるための心理について。一般に、締め切り直前になって行動を起こす人は少なくありません。計画したことを始めても完成できず、そのままになる三日坊主の傾向も誰にでもあります。

 

締め切りまで間に合わせるための心理

例えば、学生シンドロームという言葉もあるとおり、「なかなか試験勉強が始められない」「足元に火がついてから一夜漬けする」という人は少なくありません。

子供の頃、夏休みの宿題を「新学期前ギリギリになって始め、数日間で終わらせた」という人もよくいます。締め切りに合わせて研究論文を提出する教授やプレゼンテーションを準備するが「また1日足りない」と嘆くビジネスマン、公共料金の支払いなど「月末になってしまった」と銀行の窓口に駆け込む主婦などもいます。

 

一方、余裕を持って仕事をこなし、充実した生活を送っている人もいます。実は、行動パターンを変える方法の1つに、他の人から設定された締め切りを「自分が設定した」という心理になって、置き換えることです。

これは、受動的ではなく能動的な行動です。いつも、他の人より早めに行動することは、自分で生活をコントロールすることにつながります。自分で締め切りを調節することは、人生をコントロールするとも言えるでしょう。

 

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目的意識を持つという心理

一般に、いつも締め切り前慌てて時間が足りず、大変な思いをしている人には3つの行動パターンがあると言われています。1つは、動き始めが遅く腰が重いという点です。

「やりたくない」「始める気が起こらない」「まだ時間がある」「切羽詰まった方がうまくできる」などの心理が働いています。2つ目は、最後まで仕上げることができないことです。

 

「集中してできない」「完璧にしなければ」といった心理が働きます。3っ目は、始めることもしませんし、仕上げることもできない人です。これは最悪のケースです。一方、忙しいとも言わず、仕事に追われてもいないのに、他の人よりも成果が出ている人もいます。

実は、このような人が持っている習慣の1つに、他の人がやりたがらないことを嫌がらずにするという点があります。「やりたくない」「意欲がわかない」と思っても、「良い点を見つけよう」「すぐにできそうなことから手をつけよう」という心理があるからです。強い目的意識を持って克服しようという気持ちがあります。

 

 

始める時を決めているという心理

一般に、実行力のある人は取り掛かりの早い人です。「始める時はいつか」を自分で決めていることが少なくありません。普通は、終わらせる期日を念頭において取り掛かることが多いのですが、先延ばしにしない人の特徴は「終わらせる期日」と「始める期日」を決めています。

例えば、大きな仕事をする時だけでなく、メールを送信したり、電話をする時、部屋の掃除をする時でも、大抵、自分で決めた時間よりも早く始めています。それが習慣になっているのです。

「期日までに終わらせなければ…」と思うと、焦りや緊張を感じます。しかしながら、決めた期日よりも早く始めるならテキパキとこなし、自分でも思ったより仕事が早く終わることが多く、気持ちも穏やかに保つことができます。

 

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中間締め切りをつくるという心理

基本的に、人間の脳は締め切りが決められていると、その時間までに仕事を終わらせようと必死になります。エンドルフィンが分泌し、エネルギーが集中し、筋肉が緊張して1つのことに没頭できます。

また、これまで蓄積していた知識や情報を活用して、解決策を探したりするでしょう。しかしながら、やる気が出ないことや強いプレッシャーを感じるゆえに後回しになることはよくあります。そのような時、中間締め切りを定めることが効果を発揮します。

 

方法は、最終目標を小さく分けて決め、逆算していき、いくつかの段階で締め切りをつくるというものです。例えば、本を出版したいと思った場合、翌日に出版することはできませんが、まず文章講座を申し込むといったことはできるでしょう。

1ヶ月後までに報告書を提出しなければならない場合、1週間、2週間と区切って、取り掛かることができます。明日でも良いメールを今日中に送って済ませることもできるでしょう。自分で中間締め切りをつくるなら、自然と「仕事がはかどっていく」といった心理になります。

 

 

やるべきことをやる時間はあるという心理

成果が上がらない1つの原因は、時間があり過ぎることと言われています。一般的に、時間があるから仕事をする人よりも、締め切りに合わせて仕事をする人の方が多いからです。

時間に余裕があると「与えられた時間を残らず使おう」という心理が働くため、ぎりぎりになって仕事を終える人が少なくありません。例えば、「1時間以内に本読まなければならない」となると、必然的に行動を起こします。

 

しかしながら、買ったまま机に置いている本がある場合、「いつか読もう」という心理があるかもしれません。「暇だからできる」というよりも、「忙しくてもできることはある」という心理が働くと、全てではないとしても、物事を進めていくことができるでしょう。

実際、人間の目は暗闇に入ると瞳孔が開くように、忙しさが差し迫るほど脳の情報吸収は瞬間的に拡大すると言われています。そのため、意図的に締め切りを前倒しにして、仕事に割ける時間を減らし、成果を上げようとする方法があります。いつもより早めにオフィスの電気を消したり、残業しない日を決めるなど行なっている会社などもその例でしょう。

 

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まとめ

「もし、家が火事になったら…?」と聞かれると、大抵の人は「そうですね…」と考え込みます。ですが、本当に火事になった場合は家から飛び出すなど、必要な行動をすぐに起こすことができます。

また、テレビのホームショッピングやディスカウントショッピングでは「期間限定◯個!」「今だけ◯人にチャンス!」というフレーズがよく聞かれます。「締め切りを過ぎたら絶好のチャンスがなくなる」という心理が働き、すぐに行動を起こす人も少なくありません。

仕事や物事をきちんと実行していくために、小さなことから1つづつ練習すると良いでしょう。何をいつまでに発明するか、締め切りを公開していたエジソン。決心したことよりも、決心を撤回する方が難しいことを理解していました。自分で決めた締め切りを公開宣言をすることも効果があります。