相談を心理学を使って|友達の悩みを上手に聞こう

心理学を使った友達の相談方法について。みなさん、血液型診断を利用したことがありますか。例えば、A型は几帳面、O型はおおざっぱとかよく言われています。はたしてこれは本当なんでしょうか。実際に生活を送っていく中で、この人は几帳面だからA型かなとおもったら本当にそうだったという体験をした人もいるでしょう。

しかし、この人はAB型だと自信をもって当てられることはほとんどないように思えます。結論から言うと血液型診断は真実ではありません。かといって全くのうそかといえばそうでもないので、みんなが信じているのです。これには心理学の「バーナム効果」という考えが応用されています。

 

心理学を利用した友達の相談方法

バーナム効果とは?

誰にでも当てはまる漠然としていて一般的な性格を表す記述を、自分だけに当てはまることであるかのように捉えてしまう現象のことです。例えば、「本当は寂しいけどみんなの前では平気なふりをしてしまう」というのは一見自分特有の性格であるようですが、これを読んでいるほかの人も同じことを考えているはずです。

また、この効果が発揮されるのには注意点もあります。「あなたは自分に自信を持っているが、やろうと思ってもおそらくやりとげられないだろう」のようなネガティブな診断は信じ込まれにくいのです。

 

逆にこの反対である「あなたは自分に自信がないが、やろうと思えばきっと何かを達成できる」というと、これが自分に当てはまるという人は格段に増えます。

人が診断結果に求めているのはポジティブなものであるということは、前向きになるために性格診断などをやると考えると当然のことなのかもしれません。

 

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他人に相談する人の心理

他人に相談すると視野が広がる、たしかにそれは事実です。しかし、相手の意見なんて実際はほとんど聞いていません。他人に相談する人の一番の目的は相手に承認してもらうことです。自分の確信に自信が持てないがゆえに、他人の確信に頼りたくなってしまうのです。

例えば、「国立大学に行きたいんだけど判定が良くないから私立大学に志望を変えたほうがいいかな」という相談を持ち掛けられたとしましょう。相談からわかることは、彼または彼女は「国立大学に行きたい」ということです。

 

これはあなたが何と言おうと変わることはありません。ここで「私立大学でいいと思うよ」なんて言ってしまうと、「そっか」と言われ、それからは相談されることはなくなる、なんてこともあり得ます。

ここで何が言いたかったかというと、相談とは”相手の意見”を求めてやるのではなく、”自分の意見に対する同意・後押し”がほしいということです。

 

 

友達の相談にバーナム効果を活用する

さて、いよいよここからが本題です、と言いたいところなのですが、少しだけ前置きをさせてください。実は、見出しに”友達の”といれたのにはわけがあるのです。

先ほど述べたように、「バーナム効果」というのは、相手がある性格を自分に特有だと信じ込むことです。つまり、相手の性格に関することということです。

 

学生時代、先生に相談した結果、「先生に私の何が分かるんですか」といって怒って、相談室を飛び出してくる女子っていませんでしたか?先生や上司、あまり仲良くないクラスメート相手にこれをやろうとすると、同じ状況が起こりかねません。

必ずしも意味がないというわけではないですが、注意しておくに越したことはないかと思います。さあ、ここからです。友達の相談にバーナム効果を応用する、「バーナム効果」なんて言っているから難しく感じるかもしれませんが、とても簡単です。

 

相談してくる人だれにでも共通することはなんでしょうか?「これまで一人でがんばってきたこと」「つらい思いをしてきたこと」「勇気を出して相談したこと」これらは当たり前のことかと思います。

相談してくれた人には、これらの、性格といっていいかは分かりませんが、ことを触れるのが良いでしょう。「これまでつらっかたんだね」これは、どんな相談にでも通じます。

 

相手の相談に応じて言葉をかけてあげるのは難しくとも、これならできるんではないでしょうか。すると相手は、自分のこと分かってくれた、と錯覚?するので、うまく相談に乗ることができます。

相手にとって想定外の答えは相談には不要かもしれません。相手の頭の中にあることをいってあげましょう。そんな頭の中なんてわからない、というときこそ「バーナム効果」を思い出してください。

 

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まとめ

ここまで読んできて、そんなの当たり前じゃんと感じた人もいるかもしれません。心理学というのは日常のいたるところで活用されています。こうすればいいとは知っていたけど、こんな名前が付いていたのか、などと思ってもらえたら幸いです。

これまで、相談に乗るということが苦手だった人もこれで相手のことを思いやっているように(本心として思いやっているのはもちろんでしょうが、外面的にも)みられ、この人に相談すればいいよと言ってもらえるようになるかもしれません。