ゲームにハマる人の心理的特徴や性格について。プレイステーションや3DSといったゲーム機本体もそうですが、パソコンやスマホさえあればできるゲームはたくさんあります。
お金をかけずともできるゲームにハマる人はいますが、特にのめり込んでしまう人の心理はどうなっているのでしょうか。ネトゲをずっとやっている人の心理を見てみましょう。
ゲームにハマる人の心理や性格
現実は「無理ゲー」と思っている
現実世界はリアルとも言われ、私たちが生活を送っている場所のことを言います。日常の学校生活、職場の人間関係などが上手く行かないと、現実逃避をしたくなります。
一人でカラオケに行って大声を出したり、テニスの壁打ちで思いっきりボールを売ってみたり、そのようなストレス発散の場所がゲームだという人は少なくありません。
ただ、それがあまりに長い時間だと、それは現実を攻略不可能と判断し、無理なゲーム、「無理ゲー」と思ってしまっている節があります。ゲームの世界では自分が気持ちよくなるようにできています。
キャラは自分の思うように操作でき、今のレベルで倒せるような敵が都合よくやってくる。それを倒せばわかりやすく経験値がもらえ、ゲームの中では自分はどんどん強くなっていく。
そんな気持ちの良い世界なら、ハマるのもわかる気になりませんか?特に長く腰を据えてやっていられるのはMMOという、大勢がゲームの中で動くタイプのものです。
数々のクエストがあり、それをクリアしていき自由に過ごします。ゲームによって多少違う面もありますが、基本はどこも同じです。現実で上手く行かなかった分をゲームで取り戻そうとしている、そんな心理が働くと長い間楽しんでいられるのです。
理想の自分を追い求めている
MMOの多くはキャラメイキングができます。最初に輪郭や髪型、服装などをアレンジし、自分好みのアバターが作れるのです。レベルが上がればより良い装備が手に入ったり、髪型の種類が増えるタイプのゲームもあります。
他のゲームではアバターはなく、特定のキャラを操作するものもありますが、とりわけキャラメイクができるものは理想の自分をそれに投影している場合があります。現実世界ではできないような髪色にしたり、扱えない武器を装備してみたり。
そうすることによって現実ではかなわない理想の自分を目に見える形で作りだします。こうなればゲームをやるモチベーションもアップし、ゲーム内のアバターが自分だと思えるようになります。かっこよい、かわいいキャラが自分と思えばより居心地は良くなるでしょう。
リアルの自分を隠して他人と会話したい
ネットの良いところでもあり悪いところでもあるのは、現実の自分の姿をさらさずに相手と会話できることです。チャットでは声すらも相手にわからず、実態はお互いに不明です。
だからこそ普段の自分とは離れたように感じ、言葉で攻撃する人もいれば、異性に大胆になれる人もいます。いつもなら他人の評価を気にして発言に気を付けなければならない立場でも、ネットの世界ではそんなことはありません。
また、リアルで人間関係が悪くなれば、ネットに逃げ込めばゲーム内のグループ、ギルドなどを通して特定の人と会話ができます。アバターがあるので相手の姿かたちは想像ではなく、まさにゲーム内のアバターそのもの。リアルの自分ではなく新しい自分として接せられるので気兼ねなく会話できるのが魅力です。
その魅力にはまってしまうとなかなか抜け出せなくなり、ゲームの中こそが自分の本当がさらけ出せる場所だと思い始めます。面と向かって他人を話すのが苦手な人でも気楽に会話ができるので、人付き合いが上手くなったように錯覚します。
能動的なものに快感が生じる
休日に何をしようかと思った時、映画を見に行ったり、溜まっている録画を消化したり、読書をしたりすることもあると思います。しかし、これらは全て受動的な分類に入ります。
誰かが作った作品を自分が楽しんでいる状態であり、自分から何かをするわけではありません。カラオケやショッピング、ボーリングなどのスポーツは自分から動くので、これらはどちらかと言えば能動的行動と言えます。
ゲームも能動的な要素が大いに含まれており、自分でキャラを思い通りに操作することに快感を覚えます。2時間映画を見るより、2時間ゲームをしている方が時間の経ち方が早いと思う人は能動的な行動の方を好みます。
敵を倒すためにコントローラーやキーボードを操作したり、仲間と会話したりするのは全て能動的行動です。ゲームはプレイする人に長く楽しんでもらえるように作られているわけですから、その策に見事にひっかかるとゲームにのめり込んでしまいます。
自分から何かしようと思っても億劫な時、ゲームなら電源を入れるだけで即別世界へ行けるのでハマる人も多いのです。現実逃避だと非難されることも多いですが、逃げ道を発見できただけ良かったと思っている人もいます。
ゲーム=悪いものと一概に言えず、それがあったからこそ良い人に恵まれたという場合も少なからずあります。現実で息詰まった時に助けてもらえたという経験を持っていると、余計これからの進化したゲームに入り込む人は多くなるでしょう。
まとめ
リア充ならぬネト充がゲームの中で充実している人たちのことですが、毎日長時間やっていられるほどハマる人の心理の多くは現実とは違う自分になれるという部分にあります。
理想の自分をリアルで追求するには時間がかかり、そもそも社会的にそれができるのかと思えば無理な話もあります。その不可能を可能にしてくれるゲームは、いわばその人たちにとっては救世主。
心理的にも楽になり、絡みついた現実の鎖から解き放たれる唯一の場所だと言う人もいます。居心地が良いので生まれた時からデジタルの世界だった学生を中心に人気を博しています。
これからの進化したより面白いゲームにのめり込む人の心理は、現実逃避ではなく単純に面白さを求めてということになるかもしれませんね。VRも出てきてますます現実との境界があいまいになりつつある今、これからの世代はゲームの中の世界と現実と、2つの人格を持っていて当たり前ということになる可能性も大いにあります。