子供のイヤイヤ期の乗り越え方と心理とは?

子供のイヤイヤ期の乗り越え方と心理について。子育てママさんの大きなストレスの一つとなる、子どもの「イヤイヤ期」。個人差はあるものの、大体1歳半ごろから始まり、3歳半ごろまで続くといわれています。

何をしても「イヤイヤ!」というお子さんに、忙しいママさんは疲れ果て気が滅入ってしまう事が多いです。かわいくも猛烈な悪魔へと変身するこの時期、お子さんの心の中ではいったい何が起きているのでしょうか。

 

子供のイヤイヤ期の心理と乗り越え方

魔の2歳児

ママが自分の子どもがイヤイヤ期に突入したとわかってきた頃、子どものイヤイヤ期は既にピークであることもしばしばあります。実はこのイヤイヤ期は「魔の2歳児」とも呼ばれ、英語では「Terrible twos」と言われる世界共通の反抗期なのです。

心理学の世界でも、イヤイヤ期は重要な発達課題(健全で幸せな発達をするために必要なこと)とされ、重要視されています。この課題がうまくクリアできないと、子どもが成長してから親からの愛情をうまく受け止められなくなってしまったり、非行や引きこもりに走ってしまったりと、思春期の難しい問題につながりやすくなる可能性があるといわれています。

 

どんなことにでも「イヤイヤ!」という子どもを目の前に、ママは「なんで言うことを聞いてくれないの?」「時間が迫っているから早く済ませたいのに!」と、いら立ちと腹立たしさでどうしようもなくなります。

そのため、子どもに対して思わず感情的に怒鳴ってしまう事もあることでしょう。そして後で「ああ、怒りすぎてしまった・・・」と落ち込むことも。できることならば、怒鳴らずに気持ちに余裕を持って、子どもと対峙したいですよね。

そこで、子どもの見えない成長面に目を向け、普段とは違う視点からお子さんのことを見てみませんか?少し視点を変えてみると、ママの気持ちにも少し余裕が生まれるでしょう。

 

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なんでも自分でやってみたい

子どもはとても好奇心旺盛です。ハイハイやよちよち歩きだったころから、少しずつ歩けるようになり、走れるようになり、ソファーにも登れるようになっていきます。

このように、イヤイヤ期の子どもはあっという間にできることがどんどん増え、なんでもチャレンジしてみたくなります。例えばご飯の時間の出来事を取り上げてみましょう。

 

「いつもママが食べさせてくれているご飯。僕も、私も、自分でご飯を食べてみたいな。でも、この気持ちをママにどうしたら伝えられるのかなあ?」まだまだ話せる言葉が少ない子どもは、自分が持つ少ない表現方法で頑張って自分の思いを伝えようと試みます。

しかしながら、子どもは思うように表現ができません。そこで子どもの口から出てくる言葉が「イヤ!」であったり、表現できない代わりにご飯を口元に運ばれても口を開けなかったりといった抗議です。

この「イヤ」には、子どもが表現できないでいる様々な気持ちが含まれていますので、一概に「その物事をしたくないから」と捉えるのではなく、「イヤと言っているけれども、何が言いたいのかしら?」と子どもの気持ちに目を向けてみることが大切になってきます。

 

 

ママは見ていて欲しい

子どもはとにかく自分だけでチャレンジをしてみたいのです。しかし、自分でチャレンジしている最中にママから「時間が無いから」などといった大人の都合でストップをかけられてしまうと、「今チャレンジしているのに!」と子どものイライラは急上昇し、イヤイヤと泣き叫んで抗議を始めます。

では、ママのどんな行動が子どもにストップをかけているのでしょうか。先ほど挙げた食事の例で考えると、ママの「ご飯を食べてくれないと困る」「周りが汚れてしまう」といった都合を子どもに押し付け、子どもが「自分でスプーンやフォークを使って食事をしてみる」前にママが子どもに食事をあげてしまうといったことです。

 

ママは子どものチャレンジにストップをかけるのではなく、子どものつたないながらも自力でスプーンやフォークを使いながら食事をしようとする姿を見守ってあげましょう。

子どもが上手にご飯を食べられたり、間食できたりした時には、「上手に食べられたね!」「全部食べられたね!」など、一緒に喜んであげるとよいでしょう。

ただし、子どもは大人を試す生き物でもあります。そのため、子どもが悪いことだとわかっていながらスプーンを放り投げたり、食べ物を床に落としたりして「自分がすることを、ママはどこまで許してくれるのか?」を確認しようとすることがあります。その際は怒鳴ったり怒ったりするのではなく、きちんと叱ったり、諭したりしてあげましょう。

 

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子どもの葛藤

イヤイヤ期の子どもとママのバトルは、ママにとって非常にエネルギーを使うものです。毎回子どもとバトルをしていては、ママの体力も持ちません。そこで、子どもの葛藤について少し知っておくとよいでしょう。

上述の通り、この時期の子どもは走れるようになったり、物をつかめるようになったり、話せる言葉も増えてきたりと、体でできることが大幅に増えてくる時期です。

 

その反面で、ママが近くにいないと不安だったり、寂しかったりと、気持ちの面ではまだまだ幼いのです。公園でちょっとしたアスレチックに子どもが挑戦するときも、「自分だけで挑戦してみたいけれどママが居ないと不安」といった葛藤が、子どもの中では発生しているのです。

逆に言うと、「ママが近くにいれば、一人でなんだってチャレンジできちゃう!」という思いでもあるわけです。子どもの成長は目を見張るほどの早いです。

 

ママは「危ないからだめ!」「汚れちゃうからだめ!」と制限するのではなく、「この子も頑張っていろんなことをできるようにチャレンジしているのだなあ」と捉えてみるとよいでしょう。

すると、以前同じ場所を子どもと訪れた時と、改めて今回訪れたときとではできることが増えていて、「こんなこともできるようになっていたんだ!」と成長に驚かされることもあるでしょう。

 

 

イヤイヤ期で大切なママの心持ち

以上から、子どものイヤイヤ期で、ママが少しでもゆとりをもって子どもに接するためには、次のようなことに意識を向けるとよいのではないでしょうか。

  1. 怒鳴る前に一呼吸置く。
  2. 子どもは新しいことにチャレンジしているんだ、と視点を変えてみる。
  3. 子どもが悪いことをしたときには、それが悪いことだときちんと教える。
  4. 子どもが失敗をしても呆れたり否定したりせず、受け止めてあげましょう。
  5. 子どもが「イヤイヤ」と言ったとき、「この子は何がしたいのかなあ?」と子どもの気持ちになってみましょう。
  6. ママが手を出す前に、子どもがやっていることを見守ってあげましょう。
  7. 子どもの成長を振り返る。
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