女性はショッピングをするのが好きですが、自分の中で必要な物を考えて、欲しいからと言って全て買わない、経済的な状況を考えて買うというなら問題ありません。しかし買い物依存症のケースは別です。
欲しい物があると我慢できない、結果的に使わない物が家の中に溢れていく、キャッシングをしてまで買い物をするなどの身の丈に見合わない買い方は、買い物依存症と言えます。では買い物依存症の人の心理にはどういったものがあるのでしょうか?
買い物依存症の人の心理
買い物をすることで一時的にすっきりする
日常生活では自分の思い通りにならないことがたくさんありますが、買い物をするということはお金があれば叶えることができます。
「可愛いな」「欲しいな」という気持ちになった物を、自分のお金で手に入れることで、自分の願いを叶えられるということがあります。
買い物をして欲しい物を手に入れることによって、一時的に満たされたようなすっきりとしたような気持ちになるのです。その快感が忘れられずに、ついついまた同じようなことを繰り返してしまうことがあります。
本人は買い物依存症になっていると思っていない場合が多く、「ちょっと買いすぎたかな」ぐらいには思っていますが、それが依存症というレベルにまで陥っているとは思わないので、なかなか辞められずに経済的な破たんを引き起こしてしまうことがあります。
店員さんから特別扱いをされることを心地良く感じてしまう
店員さんにとって買い物をしてくれる人はお客さんなので、これ以上ないぐらいに丁重にもてなしてくれます。
試着をすると「お似合いですよ」「素敵ですね」という風に声をかけてくれますし、お会計をした時には「ありがとうございました」とお店の外まで商品を持ってにっこりとお見送りをしてくれるということもあります。
頻繁に通っていると顔を覚えてもらって、店員さんと親しくなるということもあります。そういった自分を特別扱いされるということを心地良く感じてしまうと、また買い物をしたいという気持ちになってしまいます。
お店の人から褒められることでその気になって、ついつい予算以上の買い物をしてしまったり、家にあるのと同じような物を買ってしまったりということにも陥ります。
クレジットカードやネットでの買い物で、お金を使っている意識がない
昔は買い物をする時にはお店に足を運び、現金で買い物をするという方法しかありませんでした。その為に自分の時間のある範囲でしか買い物にいけませんでしたし、自分の持っているお金の範囲でしか買い物をしませんでした。
しかし現代ではクレジットカードで買い物をすることになり、自分が所有しているお金以上に使っても、その後返済をすることで買い物ができるようになりました。
また必ずしもお店に足を運ばなくても、自宅にいながらスマホでネットにつなげて買い物をすることもできるようになりました。
そういった手軽さから、買い物をしているという自覚が少なく、ついどんどんと物を買ってしまう人が増えています。買い物依存症には、こういった時代の背景も影響しています。
ストレス解消が買い物になっていて、危機的な意識もない
買い物依存症の人は買い物をすることがストレス解消になっています。日常生活の中で満たされない気持ちを抱えていて、それを満たすことが買い物をするという行為につながっているのです。
もっと自分のことを周りの人から見てほしい、大事にしてほしいという気持ちが女性には強く、承認欲求というものなのですが、これが満たされないと買い物に走ってしまうことがあります。
夫婦関係がうまくいっていない、仕事でうまくいかないことがある、子育てでストレスがかかっているなどの状態では、買い物をすることでそのストレスが解消されることになっているのです。
買い物した物を身に付けていると「それ、可愛いね」「新しく買ったんだね」など周りから見てもらえることもあり、それが快感につながってしまうことで抜け出しにくくなります。
買い物依存症の人は自分の買い物が普通の域を超えているとは思っていません。誰でも服や化粧品などは買う物だと思っていますし、自分もそれと同じで少し買いすぎてるかなとは思っていても、危機的な意識はありません。
自分で問題に思っていないからこそ、解決しよう、抜け出そうという気持ちもなく、ずるずると依存症をこじらせてしまうことがあるのです。
買い物依存症は深刻な状況になってくると、生活に必要なお金をつぎ込んででも買い物をしてしまう、借金をしてしまうという状況にもつながってきます。
その買い物に使わなかったら、趣味や娯楽などに使うことができたり、大事な未来のために貯金ができるのですが、それを犠牲にしていると言えます。
買い物依存症は周りにも気づかれにくいものですし、本人の自由に任されている部分もあるので、自分が問題意識を持たないと解決につながらないという難しさもあります。