日常生活にコミュニケーションは欠かせません。人と人とのつながりをつくるだけでなく、長く続く友情を保つこともできます。一方で、上手にコミュニケーションをとることができないと悩む人も少なくありません。
人それぞれ、育ってきた環境や持っている性格などさまざまですから、どんな人とでもうまく付き合えるのは難しいでしょう。ですが、出会う人と良いコミュニケーションをとるためにできることはあります。ここでは、身につけたい7つのコミュニケーションの方法をご紹介します。
コミュニケーション能力を高める方法
時間を守る
時間を守ることは社会人として最低限のルールと言われています。特に、社会人1年目の新入社員は最低限の常識として時間厳守を教えられることでしょう。また、主婦の方が再就職する時も、雇用者から時間厳守を強調されることもあります。
一般に、毎日慌ただしく忙しくても、仕事がきちんとできる人ほど時間を守る傾向があります。約束の時間に遅刻することは相手とのコミュニケーションの障害になります。自分では思っていなくても、相手は「自分は軽くみられている」と誤解するからです。
そもそも、時間に遅れることは相手を待たせることになるため、そう思われても当然でしょう。時間を守らないなら、相手の貴重な時間を奪っていることになり、相手を大切に思っていないというサインを示してしまうことになります。
約束を守る
約束を守る人は信頼できる人と言うこともできます。口数が少ない人でも、有言実行であれば、その人を信頼する人は多いものです。一方、明るくて楽しそうな人でも、口だけで行動しない人なら、不信感を感じてしまうでしょう。
信頼感は「何かあるとき頼れる人」に抱くことが少なくありません。言葉だけでなく、言ったことを守るという行動が伴っているからです。特に、小さな約束を守る人は大きな約束も守ってくれるという意識を持たせてくれます。
例えば、仕事でレポートの締め切りを守ることやその日の報告をきちんとすること、納品期限を守ることなどです。その積み重ねが信頼感を強めることになり、「あの人に任せればと大丈夫」と言われるほどになるでしょう。約束を守る努力をする人ほどコミュニケーションもうまくとることができます。
感謝の気持ちを忘れない
誰かから何かをしてもらった時、必ず返しましょう。何かをするということは、相手のことを考え、時間や労力を使うことを意味するからです。「あなたのことを大切に思っています」という気持ちを形で表していることにもなります。
ありがとうの気持ちを行動や態度で表すことが大切です。物を送ることもできますが、電話をかけたり、手紙をかいたり、メールを送ったりすることができます。手紙をいただいた場合はなるべく1週間以内に返事を書くこと、贈り物が届いた場合は開けた日に電話をしたり、葉書を書いて送ることができるでしょう。
「私は手紙や電話が苦手」という人も、返すことをあと伸ばしにしたり、返さないことは失礼になります。何かをしてくれた相手の気持ちを受け止めて返すなら、心が通じ合うコミュニケーションにつながります。
見返りを求めない
自分が誰かに何かをした場合、見返りを求めないようにしましょう。例えば、今までお世話になった人に贈り物をする場合や、いつも一緒に仕事している仲間に感謝の気持ちを表す場合などです。自分が抱いている気持ちを表すための贈り物ですから、送った時点で自分の気持ちは済んでいることになります。
「これを送ると喜ぶかな」「これを送っても大丈夫だろうか」と悩みながら送るため、返事が欲しくなることもあるかもしれません。ですが、「それ以上求めない」という気持ちでいる方が楽になるでしょう。相手の人とのコミュニケーションを保つためにも、割り切って送る方が、自分の気持ちに窮屈にならずにすみます。
押し付けない
自分が良いと思った物を他の人に押し付けないことも大切です。例えば、化粧品や健康食品など自分が使ってみて効果が出たものや、自分の好みと思うものを他の人に勧めたくなるかもしれません。良かれと思って紹介しても、人それぞれ好みは違いますので、必ず相手も気に入るというわけではありません。
一度強要されると、「また会うとその話になるかもしれない」と思い、疎遠になることもあります。友人同士では本音で語り合えても、その人と一対一になると、断りにくくなるという人も少なくありません。
そのうち、利害関係や義理で付き合う仲になってしまうでしょう。本当の気持ちで話せるコミュニケーションを保つために、押し付けないことは役立ちます。
張り合わない
自分と他の人を比較して、張り合いたくなる人がいます。同級生や同僚、近所の人や何かのきっかけで友人になった人の現状を知って、その人に負けたくないと張り合ってしまうのです。大抵、地位や成績などが関係していることが多いでしょう。
一方で、「人は人、自分は自分」と思える人もいます。自分の現状に感謝し、他人の努力を認めて、素直に受け入れることができる人です。友人が辛い思いをしている時や悲しい出来事を経験している時、寄り添って親身になってくれるでしょう。そのような、真の友人とのコミュニケーションは長く続く絆となります。
詮索しない
同性の友人に多いのが、プライバシーを詮索することです。仲良くなればなるほど、なんでも話してほしいと思ったり、全て話さなければならないといった気持ちになりがちです。ですが、人に言えないことや言いたくないと思うことがある人は意外に多いものです。
相手が話してくれること以上に詮索するのは避けた方が良いでしょう。友人として長く月日が流れるほど、お互いの性格の良さや悪さを認めることができるようになったり、いろいろなことを語らなくても理解し合えるようになることがあります。コミュニケーションで詮索しないよう心がけることは、長く続く友人をもつ秘訣とも言えるでしょう。
まとめ
ここにあげた7つのことは、どれも基本的なことです。ですが、この一つ一つを習慣にするかどうかで、日常生活も友人との関係も変わってくるでしょう。自分の気持ちを言葉や行動で表すことや相手の存在を認めること、相手の気持ちに配慮を払うことを大切にして、良いコミュニケーションを保っていきましょう。