あえて恋愛しない人の心理について。誰しも恋をし、結婚し、子どもを作るわけではありません。今、異性ではなく同性を好きになるなどの恋愛の多様性は認められつつありますが、恋愛しない自由はなかなか理解してもらえません。あえて恋愛しない人の心理はどうなっているのでしょうか。
あえて恋愛をしない人の心理
「好き」の感情が薄い
人に限らず、何かを好きになるというのは幸せなことです。何故なら、好きになろうと思って好きになれるわけではないから。その好きな人やもののどこが好きなのかを聞かれて答えたものは、後付けとしてやってくるものです。
「好き」は理由などなく、理屈とは違い感情の部分から湧き出ています。この感情が元から薄い人は、人を好きになることがない、または少ないです。恋愛しようと思っても好きな人ができないのではしようがありませんよね。
このようなタイプの人の特徴は、何事に対しても冷静で感情的にならないことです。映画を見たり本を読んだり、ゲームをしたりしてもそれにのめり込まないタイプで、どこか物事を客観的に見ています。
だから人が気づかないようなことに気づけるのが長所ですが、あまり淡泊だと冷たいという印象を与えるのは短所です。心が嬉しがるような没頭できる趣味を持っていないことも多く、感情移入できる共感性の高い人とは逆に当たります。
とはいえ、人の好き嫌いが全くないというわけではありません。こういう人は嫌いだし、こういう人は好きという明確な基準を自分の中に確立してもっていることも多いです。
その起伏が穏やかなだけなのです。どうやったらそんなに人を情熱的に愛せるのかを模索している人いますが、基本的にパートナーなしでも生活できると考えていることも多いです。
妥協的な愛し方が嫌
自然に人を好きになれるなら良いのですが、中にはパートナー探しにいそしむ人がいます。恋活や婚活というやつですね。しかし、それを良く思わない人もいます。結婚する理由の一つに、「将来が不安だから」というものがあります。
これは好きになったから結婚するのではなく、自分の保身のために世話人を探す意味になります。結婚とはもっと純粋に愛することを軸に置いたものだとロマンティックに思っている人は、恋活はしません。
恋愛をするために好きになる人を探すのではなく、好きな人がいるから恋愛になる、このような順序が理想であると考えているから、あえて婚活はしないのです。
一人の方が気楽
美しい芸能人でも、自分の家に人がいるのが耐えられないと言って結婚しない人がいます。それと同じ心理を持っている人は、相手に悪いと感じてしまい恋愛をしなくなってしまうことがあります。
デートができたら嬉しいけれど、相手から結婚を切り出されたらきっと一緒に住むことになる、それを気にしているのです。別居婚など、結婚したら決して一緒に住まなければいけないわけではないのですが、それを理解してくれる相手はなかなかいません。
相手は一緒に住みたいと思っているのに、それを自分が裏切ってしまうのが嫌なのです。だったら自分が最初から身を引いて恋愛をしない方が良いと考えます。パートナーがいること自体は嫌ではなく安心もするのですが、一人の時間を最優先したい人は恋愛において悩みが多いです。
相手も同じような考え方でないと上手く付き合えないのですが、そのような人は少数であること、またそのようなプライベートに踏み入った話をする機会がないことから恋愛から遠ざかっていっています。気を使うくらいなら、一人で気ままに生きる方が楽だという心理が強く働きます。
平穏無事に暮らしたい
過去に恋愛において人間関係がこじれた経験がある場合、それに凝りて恋愛をしないという人もいます。環境が変わってもう会わなくなったとしても、TwitterなどのSNSで繋がっていたりします。
連絡先を消去しても、相手が消去していないと勝手に繋がってしまうこともあり、それが面倒になってくるのです。リアルだけでなくネット社会にも気を配らなくてはならないのは気疲れしてしまうため、できるだけ周りとは波風立たせずに暮らしたいと思うようになります。
そうするためには、相手を好きになるだけ知ろうとしないことが大切だと考え、他人との間に距離を作ることもあります。
自分に自信がない
周りから見たら恋愛できないわけではないのに恋愛しないのは、自分に自信がないからという理由も珍しいことではありません。性格によるものも大きいですが、環境からネガティブになる人もいます。
別の言い方をすれば自分に対する理想が高く、自分に厳しいと言えます。その理想になるために無意識に無理をしていることもあり、人と話すことに疲れを感じることも。相手にこれ以上悪く思われたくない、良く思われたいと頑張り、八方美人になる傾向もあります。
「こんな自分と付き合っても相手に何のメリットもない」、「近寄ってくるのはどうせ別目的」など、恋のチャンスは自分から逃してしまいます。今までに上手く行った経験がないと、期待することはできなくなってしまいます。
また、変に期待して裏切られるくらいなら、自己防衛として初めから期待しないでいた方が良いと学んでしまうことも。上手く行かなかった時には確かに傷が浅く済みますが、上手く行った時のことを考えられないのが特徴です。恋愛を始めるまでの第一歩を怖いものだと思っており、その気持ちを味わうくらいなら殻に閉じこもった方が安全だと考えます。
まとめ
人生には特定のパートナーがいて当然だ、当たり前だという考えが一般的な中、あえて恋愛しない人の心理はわかってもらえないことが多々あります。恋愛の自由が認められているのなら、恋愛しない自由もそろそろ認められても良いのではないでしょうか。
誰しも人生は一度きり、その常識に沿って生きなければならないとなると大変窮屈です。「恋愛しないなんて可愛いのにもったいない」、「結婚はしないの?」といった言葉はその人にとってマジョリティーからの攻撃になります。
持論を言っても通じないからと周りに合わせた回答をしなければならない世の中は、相手の心理を読み解くことで変えていけるはずです。