本好きな読書家の心理的特徴とは?

本好きな読書家の心理について。映像や音で物語展開をしてくれる作品が多数あるにもかかわらず、それでも紙ベースの本の方が良いという人がいます。日本ではアニメが世界的に人気であり、特に作画や声優さんの仕事は最高レベルにまで達しているはずです。

魅力的な映画も多数あるはずですが、やはりそれよりも文字だけの本を好む人は一定数います。読書家と言われる人は、何故映像作品ではなく本を読むことを好むのでしょうか。その心理をのぞいてみましょう。

 

本が好き!読書家の人の心理とは?

能動的かつ意欲的に物語を進められる

映像作品である映画やアニメは、自分がテレビやパソコンをつければ、自分がどのような状況であれ物語は進行していきます。作品のペースにこちらが合わせ、受動的な楽しみ方となります。

一方、本はいつでも好きな時に好きなだけ、こちらの状況に合わせて読み進めることができます。作品にペースを合わせることなく、自分のペースに巻き込めるのが本です。より自分から物語へ飛び込んでいきたいという能動的な楽しみ方と言えます。

映像作品と本とにはこのような違いがあるので、自分主体で何かをしたいという人は本を好む傾向が強いです。遊ぶにしても、自分発信でできるカラオケやボーリングは能動的ですが、それこそ映画館へ行ったり水族館へ行くなど、歩きはするものの楽しみ方が「見る」ことに特化されていると他の行動もしたいと感じやすいです。

 

スポンサーリンク

 

イメージ力が強い

自分主体であるという話をしましたが、これはイメージ力にも影響を与えます。映像作品では、あらかじめ人によってキャラクターや背景が決められており、声や音、BGMまで作成します。

よって、自分がその物語を変えられる部分が少ないのです。変えられるのはそれぞれの感じ方だけとなります。その点、本はその物語は決められているものの、自分が思い描けるのはキャラクターから何から自由です。

 

自分の想像がそのまま活かされ、物語が紡がれていきます。ゲームも自分主体でキャラクターをコントロールしてくので能動的だと言えますが、本は視覚情報も左右できる点が違います。

最近では、ハリー・ポッターの舞台でハーマイオニー役が黒人であることに違和感を示したファンがいました。これは映画では彼女が白人であったことも大きいですが、原作にはハーマイオニーが白人とも黒人とも一切表記がありません。

だから本では想像する人の自由であり、それが映像化されたとき自分の思い描いたものと違った場合に違和感として表れます。多くの人がハーマイオニーを白人とイメージしたことがわかりますが、表記のない部分なら自由に想像できるのです。

 

 

自然描写や心理描写をかみ砕ける

もう一つ映像作品と本との違いには、季節の移り変わりなどを表す自然描写や、主人公の気持ちを事細かに表す心理描写のあるなしがあります。もちろん、あるのが本の方です。映像作品では自然描写は視覚にうったえかけ、心理描写は意味深なシーンを入れることで表現したりします。

本は、作者にもよりますが細かいところまで文字で説明されます。これをかみ砕ける人は、本の方が性に合っていると判断します。言い方を変えれば、映像作品のような一瞬のカットより、自分のペースで何度でも読み返せる方がよりそのキャラクターを理解できると考える人が本好きには多いです。

 

感情的な理解を視覚から得るよりも、論理的に文章から心理描写を理解したいとなれば本の方が向いているでしょう。瞬間的に相手の感情を判断することが苦手とも言えます。

自然描写は、本だと具体的な植物名を書いていることも多いです。その植物がどんなものなのか、想像ができないとなかなか入り込めないため、自然に対する知識が多い人は本を読む時にすんなりそこに入っていけます。本が好きだという感情は、自然知識からそう感じられるものになっている場合もあります。

 

スポンサーリンク

 

人を信じやすい

作品には、最後でどんでん返しがあったりもします。それは映像作品でも本でも同じなのですが、本では自分のペースでじっくり読んでいくので、映画のように目まぐるしく変わるシーンの中でエンディングを推測することは困難です。

本はそれができてしまうので、頭の良い人なら自分が想像した通りのエンディングになってしまう、なんてこともあるかもしれません。特に推理小説はいかに読者を裏切るか、いかに伏線を回収するかが大切なので、読者が予想もつかない展開を考える必要があります。

人を信じやすく純粋である人は、本をじっくり読んでも驚くべき展開を楽しむことができます。逆に疑り深い人は、そのキャラクターに裏があるのではないかと推理をすることができます。書かれたものをその通りに信じるからこそ、本の展開を面白いと感じられます。作者の思い通りになっています。

 

 

書き手のペースに合わせられる

物語は違ってもその作者が同じ場合、本に一定の傾向が出ます。違う人が同じストーリーを書けば、また違った味が出るでしょう。読書家の人は、一人の人の作品を何度も読み返すこともありますが、多数の作者の本を楽しむ人が多いです。これは、それぞれの書き手のペースに合わせることができるからです。

能動的に本を読み進めるためには、受動的に見せられる時よりもより意欲的でなければなりません。途中で面白くないと感じてしまえば、そこで自分から読書をやめてしまうからです。

どんな書き手のペースにも合わせられるならそう思うこともなく、本は最後まで読むことができます。それぞれの世界観に浸れる順応性があり、これが人間関係にも表れていることがあります。順応性が高ければ高いほどよりたくさんの本を楽しめるので、読書家と言われることも多いのです。

 

スポンサーリンク

まとめ

日に日に映像作品のクオリティーが驚くほど進化していますが、その中であえてずっと昔からある本を愛読する人というのは、上記のように一定の心理的傾向がありました。

本に出てくる名称や表現を知っているという頭の良さも関係していますが、それを楽しいと思えるのは心理状態も関係しています。自分から物語に入れるので、視覚情報がなくてもそれを補うだけの想像力があるのが特徴です。より能動的に動く人がいれば、その人はもしかしたら読書家かもしれません。