家で集中して勉強や仕事ができる人の心理的特徴について。学生なら勉強、社会人なら資格の取得、これらは学校や職場でやる場合もありますが、時に家に持ち帰ってやらなければいけないこともありますよね。
でも、受験勉強の時に家ではどうしても勉強ができなくて、塾や図書館に行って勉強していたという人もいます。一方で、家でしっかり勉強ができる人もいるのですが、違いはどこにあるのでしょうか。その心理的特徴を確認していきます。
家で集中して仕事や勉強ができる人の心理的特徴
脳の休め方を知っている
家以外の場所での作業は、意外と休憩できます。そこまで行く道中にリフレッシュできますし、帰り道もまたしかり。家のように気軽に飲み食いできないので、飲食ができるスペースへ移動したり、トイレも家と違って歩く歩数が多いです。これが一種の脳休めのようになっています。
ところが、自宅では一見リラックスできているように見えて、このようなちょっとした身体を動かす行動をとる必要があります。となると、家で学習ができる人というのは脳の休み方を知っていることになります。
これは意識してやっている人もいますが、案外それは難しいので自然とできている場合もあります。家だと常時リラックスできるイメージですが、それをせず、勉強に打ち込む際にはしっかりと、休む時にも短時間でがっつりと、メリハリを持ったやり方ができます。
これができないと家ではダラダラと非効率的な学習方法になってしまい、結果、家以外で学習した方が作業がはかどるという結論になります。同じ量の作業でも、かかる時間が家とそれ以外の場所とで違う場合は、気の張り方と緩め方を意識的に直す必要があります。
心が「休みたい」と言ったらそれに従って適切な休み方ができる、この仕組みを自然と身体の中に取り込めている人はある意味強いと言えます。
何かに依存しにくい
依存症には色んなものがありますね。ギャンブル依存症やアルコール依存症などがありますが、学習面で最もネックとなるのはスマホ依存症ではないでしょうか。常に手元にあり、ちょっとした隙間時間にいじれることから学習の妨げになることも。
家で作業をする人はスマホをいつでもいじって良い環境なので、当然触ることもあるでしょう。しかし、たとえ手に取って動かしたとしても、それは脳休めのために使えるのが特徴です。ちょっとだけという意識を守れ、ついつい20分やってしまった、などということがありません。
これは何かに依存しにくいことが大きく影響しています。スマホだけではなく、テレビや漫画など、家にある誘惑を断ち切れるのは、他へ気が行かないようコントロールできている心にあります。
家での作業がはかどらない理由として最も多くあげられるのは、自由であるからこそ数々の誘惑に負けてしまうことではないでしょうか。図書館ではそれもできない環境にあるから、わざとそのような環境に自分を置くことで学習を強制しています。
自宅学習ができる人はそのように強制しなくても自制する意識を持っている人で、気を散らさない、散らすとしてもその楽な状況に依存しないでいられます。
軸が一本通っている
例えば塾や図書館、学校などは、勉強ができる場所だから行くという考え方もできますが、実は周りが勉強しているから行くのです。一人で自習室に籠っても自宅学習とあまり違いはなく、精神的には誰か自分と同じ状況の人がいてほしいと思っています。
これは自分ひとりだけだとしなければいけないことより楽な方へ行ってしまうかもしれないという自信のなさの表れです。周りの目があることで自分を律し、周りがやっているから作業をしようという気になるのです。
ところが、自宅学習の場合はその周りの目がありません。家族の目がある場所なら別かもしれませんが、自分の部屋であれば何をしていようが自由です。それなのにすべきことができるというのは、自分の中に一本軸が通っているからです。
誰にとってもしなければならないことというのは一緒ですが、それを自分なりの方法で、こうすれば効率よくできると意識できます。また、他人がいることが苦手という性格の持ち主もおり、逆に図書館や自習スペースが作業しにくい場所になるということもあります。
自分流の学習方法、作業方法を確立できている人は、まわりに合わせる必要がないので一人での作業を好みます。
音のない場所の好む
自宅が静かであるならば、そこが作業に向いていると感じる人がいます。図書館や学習スペースも静かではあるものの、他人の音がします。テキストのページをめくる音、鉛筆を走らせる音、椅子を引く音、服と机がすれる音、これらを無意識的に邪魔だと感じている人は、自宅での作業を好みます。
自分以外の人間がいる以上、どうしても何等かの音は出てしまうのでそれが気になってしまう場合もあるのです。一方で、逆にそのざわざわした音があるから心地よいと感じる人もいます。このような人は自宅ではなく外に出ていって学習をした方がはかどるタイプです。
受験や資格試験などの本番では周りの音が常にあるので、その場合であるならばこちらの方が良いとされています。本番に近い環境で学習することによって本来の力が発揮できるからです。
本番がない、ただしなければいけない作業であるなら問題はありませんが、本番のための勉強をしているなら自宅学習でも多少音や人気のあるリビングなどで勉強した方が良いと言えます。
まとめ
できることなら家で作業ができる人になりたい、そう思う人は多いでしょう。そうなるには心のコントロールが必要になり、それだけの意志も必要です。効率的な学習方法を学んで実践することもできますが、最初の内は窮屈に感じてしまって逆にパフォーマンスが悪くなってしまうことも。
性格上家での作業に向いている人に寄せようと思うなら、多少時間をかけて体質改善をしていく必要があります。しかし、最後に書いたように家での作業が必ずしも良いわけではありません。
場合によってはそれが本番に弱くなってしまう要因にもなりかねないので、理想は家でもその他でも勉強できる意識を作っておくことでしょう。どこでも自分なりの方法が確立されていれば「デキル人」になります。