子供を早寝早起きさせる親の心理とは?

子どもを早寝早起きさせる親の心理について。子どもの夜ふかしが増えていると言われている現代。朝になってもなかなか起きることができず、朝ごはんを慌てて食べて、学校に出かけるといった感じです。

子どもは心と体が大きく成長する時期ですから、体や心のコンディションションが乱れてしまうでしょう。一方、子どもを早く寝せて朝早く起こすことで、毎日の生活に良い変化を感じた親もいます。

 

子供を早寝早起きさせる親の心理

十分な睡眠をとってほしいという心理

多くの親は自分が子どもの頃よりも、今の子どもの方が遅く寝ていると感じています。昔は大抵、夜の8時や9時になると「もう寝なさい」と言われていたことでしょう。

ですが、現代は「子どもが思うように寝てくれない」という心理になる親も多く、子どもの夜ふかしが増えています。また、「朝ゆっくり寝ているから大丈夫」という心理の親もいます。

 

これでは、次第に遅く寝て遅く起きるという生活パターンになってしまうでしょう。そもそも、私たちの体は昼間動くようにできています。朝は必ず決まった時間にやってくるため、夜遅く寝て朝早く起きる生活は睡眠不足を招いてしまいます。

睡眠不足が続くと、風邪をひきやすくなるなど体は不調になってしまうでしょう。精神面でも無気力になるなど影響が現れます。そのため、「睡眠不足にさせたくない」という心理から、早寝・早起きを心がける親がいます。

 

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「寝る子は育つ」とよく言われるからという心理

ことわざに「寝る子は育つ」とありますが、科学的にも根拠があります。子どもの成長に必要なホルモンであるメラトニンは、夜に分泌されます。体温を下げて、眠ることができるようにしたり、老化を予防して性的成熟を抑える働きなどもあります。

特に、1〜5歳の時期は「メラトニンシャワー」と呼ばれるほど、たくさん分泌されるため、早く寝ることが重要です。また、メラトニンは光を感じると分泌が抑えられるという関係もあります。

 

特に、目が光を感じると分泌が抑えられ、目から光を感じないと分泌が促されます。メラトニンが分泌されにくくなると、体温も下がらず、眠気もこないままになり、睡眠リズムが崩れてしまうでしょう。

さらに、成長ホルモンが多く分泌されるのは、夜寝た後に最初にくる深い眠りの時です。新陳代謝が活発になって、脳や体の成長を促してくれます。「夜の睡眠は成長に必要」といった心理から、親は夜遅くまで明るい光の下でテレビを見たり、ゲームをしたりすることを禁止するでしょう。

 

 

情緒を安定させたいという心理

大人でも夜遅く寝た翌日は、朝なかなか目が覚めず、午前中は頭が働かないことが多くなります。居眠りしたり、イライラしたりすることもあるでしょう。これは、夜ふかしによる睡眠不足や慢性的になる朝寝坊生活が、時差ボケを招いた状態。

「頭がぼんやりする」「集中力がない」といった症状も現れます。そのままでは昼間しっかり活動できないため、脳内神経伝達物質であるセロトニンの分泌も少なくなってしまいます。

 

セロトニンは感情のコントロールに関わる物質で、リズミカルな筋肉運動によって分泌が多くなります。「無表情になり、自分の気持ちをあまり表現しない」「他の人に無関心」「攻撃性がある」「特定のことにこだわる」などの症状が現れることも。

子どもが「友達の輪に入れない」「思い通りにならないとキレる」など心の問題を抱えることにつながります。「情緒を安定させたい」という心理から、早寝早起きをしたいと思う親がいます。

 

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学力を向上させたいという心理

人間の体は疲れを睡眠で回復させています。同じように、脳も日中フル回転しているため、睡眠で回復させることが必要です。例えば、「今日は頭が良く働く」「頭がスッキリしている」という時は、仕事や家事などがスムーズに進むことでしょう。

子どもたちも昼間学校で勉強するとき、聞いた情報を理解したり、記憶したりしています。夜の睡眠はその記憶を整理して、確かな記憶として定着させ、翌日の活動に備えてくれます。その結果、記憶したことを知識として蓄え、身につけることができるでしょう。

 

実際、睡眠と学習には関係があります。ある調査では、平均睡眠時間が5〜7時間の子どもよりも、8時間の子どもの方が、国語や算数の成績が高いという結果が出ました。

現代の子どもは夜の塾通いが多いと言われていますが、毎日の勉強に追われて十分な睡眠がとれなくなると逆効果です。「学力を向上させたい」「脳力アップさせたい」という心理から、早寝早起きをさせる親がいます。

 

 

まとめ

子どもが小さい場合、「夜になってもなかなか寝てくれない」という心理の親が多いでしょう。「夜9時になったから寝なさい」「子ども時間は終わったよ」など、寝るための声をかけます。朝は「早く起きなさい」「もう起きる時間よ」と言って起こします。

つまり、早寝早起きは生活習慣として教える必要があるということ。歯磨きの仕方や箸の使い方を教えるのと同じように、きちんとできるようになるまで時間がかかるでしょう。

「子どもの心身の生長が良くなる」「将来の人格形成に大きな影響を与える」と言った心理から、早寝・早起きを心がけたいと思うようになります。

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