病気になりやすい人の心理的特徴|どんな精神状態?

病気になりやすい人の心理的特徴について。幼い頃から病気がちで、身体が弱いと言われてきた子どもは大人になるとどんな気持ちを抱くようになるのでしょうか。

個人差はありますが、自分でコントロールできない自分自身の身体に対して思うこと、その心理状態を読み解いていきます。周りに仕事を休みがちな人がいれば、これを参考に理解をしてあげられると良いでしょう。

 

病気になりやすい人の心理的特徴

自分は周りより甘いと思う心理状態

身体がつらい、苦しい、痛い、そんな症状があると、学校や会社を休まざるを得ない状況になることがあります。その休む基準は人それぞれですが、病気がちで学校や会社を休んでしまいがちな人は人一倍自分に厳しくなる傾向があります。

他の人は自分ほど休まないという事実を目の当たりにして生きてきているので、自分はもしかして甘いのではないか、という気持ちが出てきます。同じ症状でも人によってそのつらさの感じ方は違うことから一概には言えませんが、つらいことを言い訳にしているのは悪いことだと、病気の自分に対して罪悪感を抱くのです。

 

特に調子が悪い時に周りに隠すようにしているなら、周りも自分と同じように調子が悪いことを隠しているはずだと考えます。このことから、自分はもっと耐えるべきなのだ、自分に厳しくあるべきなのだと思うようになります。

身体が弱いのは決してその人が望んだからではないものの、それを仕方のないこと、理不尽なことと片付けられるまで自分の症状を受け入れ切れていません。自分は「普通の人」と同じであると思いたくて、調子が悪くても頑張ってしまうことがあります。

 

スポンサーリンク

 

これは、入院するほどの症状であれば仕方ないと片付けられることもあるのですが、つらくてもなんとか仕事がやっていけるという場合によく起こる心理です。

病院にいるなら自分は病気であると認識しやすいのですが、働けているならそれがつらくてもやるべきなのだと強く思ってしまいます。この強い気持ちがさらに自分を追い込み始めると、症状が改善しない悪循環に陥ります。

思い切って会社を数か月休むという手もありますが、ドクターストップがかからない状態で慢性的につらいなら多くの人はそのまま続けてしまいます。慢性的な長期に続く持病は、会社を休むことで全回復するわけではないことも休めない原因となっています。

 

 

周りの目を気にする心理状態

体調がかんばしくなく、会社を休んだとすると、それは学生時代とはまた違った気持ちが生まれます。受け身体制が多かった学生時代は、多少学校を休んでも大丈夫でした。しかし、社会人になると会社を休めば周りに迷惑がかかるようになります。

これをプレッシャーに感じ、自分が抜けることで周りは自分のことをどう思うだろうか、と深く考えるようになります。これが周りを必要以上に気にするトリガーです。病気と言えば大抵の人は優しくしてくれますし、仕方がないということで許してくれるでしょう。

 

しかし、最もそれが許せないのは自分自身なのです。自分のことなのにコントロールできないことにいら立ちを覚え、人様にまで迷惑をかけるそんな自分が嫌いになっていきます。

自分が自分を好きになれないのに、他人が自分を好きになってくれるはずはないという考えになると、どれだけ周りに迷惑をかけずに生きていけばよいかを考え始めます。相手にできるだけ負担が行かないように生きるためには、仕事を休まないことが一番です。

 

だからつらくても休まず、自分に厳しくなります。病気で倒れるほど頑張る人がいますが、これは自分で自分を追い込んでしまったからという場合もあります。他人のことを考えるあまり、自分を犠牲にしてしまったのです。

せめて体調が良い時くらいは頑張ろう、迷惑をかけないでおこうと思うため、病気で会社を休んでいる時以外にも他人の目を気にする体質になっていきます。

 

スポンサーリンク

 

体調以外の不幸に強くなる心理状態

幼少期から身体が弱いと、自分の体調には人一倍敏感になります。その結果身体に関することについてはかなりセンシティブに反応するのですが、これを最悪の状況と捉えている場合、それ以外の不幸に対してはなんてことないと判断する人もいます。

例えば恋愛をして振られても、体調が良ければそんなことは大したことはないと考え、まるで傷ついていないかのように振舞えます。呪文のように「体調が悪い時に比べれば」と繰り返し心の中で唱え、悪いことがあってもそれを最悪の状況と比べることによって平静を保つようになっていきます。

 

病気がちな人におとなしいイメージがあるのはこのせいかもしれません。いつでも冷静であったり、あまり感情を爆発させることがないのは、本人の意思とは関係なく幼少期から積み上げてられてしまった「最悪の事態」が心の根底にあるからです。

これと比べれば、大抵のことは大したことにはなりません。体調さえよければ他は何も怖くないと言え、健康に対するあこがれというのは強くあります。今できなくても、健康になったらできることがたくさんあることを知っており、今まで諦めてきたことをやり直すチャンスになるからです。

ただ毎日を、痛みを感じることなく、苦しみを味わうことなく過ごせたらどんなに良いかと思っています。それさえ叶っていれば、他にどんな不幸が降ってきたって耐え忍ぶ強いメンタルができあがるでしょう。

 

 

まとめ

小さい頃から病気を知ってきた人は、自分に厳しくなり、他人のことを思い、自分を守るために心が変化していく傾向があります。もし健康だったら、その人の性格は随分変わっていたことでしょう。

まわりでよく会社を休む人がいるならば、もしかするとこのような心理状態にあるのかもしれないと心得ておくと良いでしょう。その人も自分が好きで病気になったわけではありません。それはわかっていてもなかなか理解まで及ばない場合は、これら3つの特徴を持っていると知っておくだけでも違います。

決して身体が弱いから、病気だからという理由を「仕方ない」で終わらせてもらえるとは思っておらず、それに一番苦しめられているのは本人だということを覚えておきましょう。そうすることで、働きにくい職場というのはなくなっていくはずです。

スポンサーリンク