ゆとり世代が仕事を辞めたくなる心理について。ゆとり世代でない世代からしたら「だからゆとり世代は…」「ゆとり世代だから…」などと何かにつけてゆとり世代という言葉を使って愚痴を言いたくなってしまうものです。
もちろんゆとり世代ではない世代からしたらゆとり世代はメンタルが弱かったり、ちょっとしたことで機嫌を損ねてしまいやすいですが、そこを理解してくれないとどんどんゆとり世代が仕事を辞めて行ってしまいます。そうならないためにもゆとり世代が仕事を辞めたくなる瞬間を上司は理解しておく必要もあるでしょう。
ゆとり世代が仕事をやめたくなる心理
上司から八つ当たりをされる
普段と変わらずいつも通りに仕事をしているのに、上司の虫の居所が悪かったことで八つ当たりをされてしまうとゆとり世代は「なんで八つ当たりされなくちゃいけないんだろ?」と思います。
1回だけならまだいいですが、毎日のように上司から八つ当たりをされているゆとり世代は日に日に退職について考えだします。
上司からしたら「八つ当たりしているつもりはないんだけど…」と思うかもしれませんが、ゆとり世代は怒られる環境に居ることが少なかったことでちょっとした人間の喜怒哀楽の変化に気が付きやすいのです。
もちろんゆとり世代の人がなにか粗相をしてしまい、上司に怒られてしまうのであれば納得し、退職について考える事は多くはありませんが、八つ当たりとなると違ってくるようです。
ゆとり世代の人と関わる時は、上司は1度深呼吸をしてから関わると良いかもしれません。
毎月何度も開かれる飲み会
ゆとり世代は基本的に会社で行われる飲み会は好きではありません。上司からしたら「先輩からのお誘いや、会社の飲み会に参加するのは当たり前。こういう飲み会で仲を深めるんだ」と思っているかもしれませんが、ゆとり世代は”仕事は仕事”という風に仕事とプライベートにしっかりと線を引いています。
そのため「少しの残業は良いけれど、仕事の後の飲み会はちょっと…」と言うのが本音です。そして、ゆとり世代は会社の人達と「仲良くなりたい」とは思っておらず、勤務中にのみある程度浅く関わり、仕事をしているだけで良いというのも本音です。
そしてよく”参加できたら参加して”という言い方をして飲み会に誘う上司が居ますが、こうした誘い方はゆとり世代からしたら「強制的じゃん」と思われています。そうなるとしょうがなし飲み会に参加するゆとり世代や、飲み会に誘われることにストレスを感じるゆとり世代もいます。
その結果「飲み会がない会社に行きたい」と思うようになってしまうので、半強制的に毎月何度も飲み会をしている会社はゆとり世代の退職も時間の問題かもしれませんね。
飲み会をやる時は「〇日飲み会やるけど来る?」と言ったような飲み会の誘い方をすると、毎月何度も飲み会をしている会社でもゆとり世代は気兼ねなく断ることができ、ストレスもそれほど感じなくなります。
解決してくれない
ゆとり世代が「○○は○○した方が良いと思うのですが」「○○は○○だったので○○した方が…」などと上司に問題や解決策の提案をしたにも関わらず、「そうだね」「あとでそうしとく」「みんなにも伝えとく」などと上司は言ってそのままにしてしまう事って結構あるのです。
そうした言動はゆとり世代からしたら「この会社は何の行動も起こさないんだ」「何を言ってもダメなんじゃん」と、会社や上司に対してマイナスにとらえています。
その結果プライベートで周囲の友人や知り合いの話を聞いて、「俺もそういう会社に行きたい」「私の会社もそうだったらな…」「そんな上司が欲しいな」と思い始めます。
今の会社よりも良い条件や上司の話を知ってしまうとまだ若いゆとり世代は転職もしやすい年齢の為、今よりもいい会社に転職をしようとします。
もしゆとり世代の問題や解決策の提案に納得できなかったり、「もう少しこうした方が良いんじゃないか」というのがあるのであれば適当に話を流すのではなく、思ったことをゆとり世代にきちんと言った方が理解してくれます。
一々文句を言う
「これもお願いね」「それが終わったらこっちもよろしく」なんて上司は仕事を頼みがちですが、1つの仕事が終わってからまた新しい仕事をお願いするのではだめなのでしょうか?
1度に沢山の仕事をお願いすることによって、「早く終わらせなくちゃ」と言った気持ちになり、ちょっとしたミスが生まれやすくなってしまいます。
それなのに「ここ間違ってるよ。やり直して持ってきて」「○○(仕事内容)はまだ終わってないの?明日までに終わらせといてね」などと上司は強く言います。
こうした1度に沢山の仕事をお願いされ、終わった仕事に対して一々文句を言ってくる上司にゆとり世代は「だったら自分でやればいいのに」「ブラック会社だ」「あの上司嫌い」と思っています。
上司からしたら「細かい所も指摘した方が後々ミスしなくなる」「その都度仕事頼む方が嫌な顔される」などと思うかもしれませんが、ゆとり世代のほとんどが頭の中でスケジュールを組み、自分のペースで仕事の提出日までに終わらそうとしているので、1度に沢山の仕事を頼まれて、一々文句を言われてしまうと自分のペースで仕事がデキなくなり、文句を言われるごとに頭の中で決めたスケジュールがどんどん崩れてしまいやる気がなくなってしまうのです。
その結果ミスの回数も自然と増えてしまいます。文句を言いたい箇所があるのであれば「○○(いい部分)はよくできてるんだけど、ここがイマイチだからここだけ直しといて」なんて言い方をればゆとり世代のやる気をなくすことなく文句や指摘をすることができます。
ちょっとした文句の言い方でゆとり世代のやる気を損なうことなく、辞めたいという気持ちも出てこなくなります。
まとめ
今のゆとり世代の年齢の頃の上司はバリバリと仕事をしていた世代なので「なんで上司のこっちが部下に気を使わなくてはならないんだ」「こんなの普通でしょ」と思ってしまうかもしれませんが、ゆとり世代はメンタルは弱く、「本当にやる気あるの?」と言いたくなってしまうような言動もありますが、ゆとり世代は自分に合っている事を見つけた瞬間人が変わったかのように物事に取り組みます。
そして仕事は好きだけど「上司が好きじゃない」といった理由で仕事を辞めたくなってしまう瞬間も存在します。部下に気を遣うのは上司として腑に落ちない部分があると思いますが、ゆとり世代は育て方、使い方次第で大きく会社に貢献してくれる人材だという事も理解しましょう。