自傷行為をする心理、理由や原因について。精神的に病んでしまうと、様々なことを行動に移してしまう人が存在します。そういった人は、精神的な疾患を患っている人も多いですが、自意識の中で勝手にそうさせているだけということもあります。
中でも、自分の体を傷つけて自傷行為となるものをする人も存在します、自傷行為をすることによって、何かアクションを起こそうとしているのです。自傷行為をする人の心理的状況について少し紹介していきます。
自傷行為する人の心理
誰かに気づいて欲しいSOS
自傷行為をしている人の心理であり、根本的なものとして挙げられるのは、誰かに気づいて欲しいというSOSサインを出しているということです。自傷行為をするということは、精神的に何か闇を抱えているといっても過言ではないでしょう。
そのはけ口の一つとして、自傷行為という方法が存在しており、自己解決しようとしている一面も垣間見ることができるでしょう。自傷行為の中には、様々な方法がありますが、リストカット、オーバードーズ等が主流でしょう。
リストカットに関しては、腕に傷をつけることによって、跡に残るのでそれを誰かに見られるという可能性があります。
当然、その姿を他人に見せて仕舞えば、自傷行為をしているということを相手に気づかせることになります。気づかせて仕舞えば、多少なりとも自傷行為をしていることに対して、心配してくれることでしょう。
自傷行為をしている人は、これを望んでいるのです。誰かが心配しているからこそ、自分という人物がSOSサインを出した時に、助けてくれると淡い期待を抱いているわけです。
生きる実感がする
自傷行為をしている人は、自傷行為をすることによって、生きる実感がするという人も存在します。これは、方法によって変わってきますが、特にリストカットをしている人に関しては、よくわかることでしょう。
リストカットをすれば、体から血が流れていきます。血が流れることを目の当たりにすることによって、いきている実感がするという感覚に陥ってしまうのです。
自傷行為をすることが全てではありませんが、精神的に参っている時に自傷行為をするからこそ、生きる実感を感じていたいという人もいるわけです。
心理状況としては様々ですが、ある種助けを求めているという人の感覚にすこしにているといってもよいでしょう。歪んだ形で生きる実感をすることによって、自己解決しているのです。
自己嫌悪から生まれるもの
自傷行為は、自己嫌悪から生まれるものでもあります。精神的な疾患からくるものも確かにありますが、自己嫌悪から自分の体を傷つけてしまうという人がいます。例えば、自分の体が他の人に比べて太っているとすれば、いくら食べたとしても嘔吐してしまいます。
そして、自分の醜い体の部分を傷つけて、少しでも現実逃避をしようとするのです。自己嫌悪が激しすぎてしまうと、リストカットやオーバードーズといった自傷行為に走ってしまうわけです。
自己嫌悪に陥ってしまえば、自傷行為に走ってしまう人もいますし、誰かに認められたいという承認欲求が強くなってきます。構って欲しいという欲求も強くなってきますし、何かアクションを起こして欲しいという欲求も強くなってくるでしょう。
痛みを共有して生まれるもの
自傷行為をする人は、SNSなどにその行為を投稿する人も存在します。これは、最初に紹介したように、自傷行為をしているという事実を誰かに共有することによって、自分自身を認めて欲しいという心理状況が隠されているのです。
自傷行為をSNSに載せることによって、同様に自傷行為をしている人から、何らかの賛同やアクションを起こしてもらうことができるでしょう。そこに、自傷行為をSNSに投稿する人の心理は隠されているのです。
同じ行為をすることによって、痛みを共有するからこそ、その界隈でしかわからないものを共有することができるのです。痛みを共有して初めて、生まれるものも存在しますが、気付いた時には虚無感と、重い痛みしか残らないのです。
痛み以上のものがある
自傷行為をする人は、痛み以上のものを抱えているという事実があります。リストカットをする人は、痛みを感じているのではなく、自傷行為をするほど心が痛んでいるということなのです。
心の痛みに比べれば、リストカットの痛みは特に気にするものではないと思っている人も多く、頻繁に行ってしまうわけです。
オーバードーズに関しても、薬を大量摂取することによって、一時的なめまいや失神といった症状が生まれてしまうでしょう。しかし、それ以上に心の病を抱えているからこそ、現実逃避したいあまり自傷行為に走ってしまうのです。
痛みを共有したいと思うのも、自傷行為をして誰かに気づいて欲しいというものも、その行為をすることによって、少しは心の病を解消することができるという淡い期待を抱いているといっても良いでしょう。